イメージ 1あらすじ:

神の世界“アスガルド”で最強の戦士であったソー。しかし、強すぎるあまりその身勝手さから、神の世界を戦乱の危機に巻き込んでしまった。神々の王オーディンはその行為に怒り、ソーの力と最強の武器“ムジョルニア”を奪い、地球へと追放する。神から見捨てられ、地球へ落ちてしまった男ソーは、そこで天文学者ジェーンと出会う。慣れない人間生活をおくっていたソーだったが、ジェーンと接することで徐々に人の痛みや弱さを知るようになっていく。一方、神の世界の征服をたくらむ邪神ロキの陰謀により、ソーのもとに凶悪な敵が送り込まれようとしていた……。


北欧神話とスーパー・ヒーローの物語が融合したマーベル・コミックを実写映画化。主人公のソーを、エイブラムス版『スター・トレック』で、ジェームズ・T・カークの父親を演じたクリス・ヘムズワースが演じる。ほかにも、ナタリー・ポートマン、アンソニー・ホプキンスと豪華俳優陣が集結し、日本からは浅野忠信が念願のハリウッドデビュー作として参加している。監督はケネス・ブラナー。(作品資料より)


さすがケネス・ブラナー監督!
やってくれました。お見事!
だいたいケネス・ブラナーがアメコミの監督するっていうのが不思議すぎるでしょ。
興味あるよね~。

ふたを開けたら、なるほど~。
北欧神話がベースのアメコミのはずなんだけど、まるで英国のシェークスピア劇をみてるよう。
それでもってソーが赤いマントをはおるその姿はヘンリー8世にみえてくる~。

はじめの神々の国の戦いでは、これ、コンピューターゲームに最適、っていうビジュアル。
奥行きとか背景とか、こういう幻想画、あるよね。素晴らしいね。
と思いつつ、よくあるファンタジー系の娯楽大作がまた生まれたか、と余裕の鑑賞。

が。追放されたソーが現代の地球におちてきてからが、この映画の真骨頂なんです。
神様のファンタジー世界と現代をこんな風に自然につなげるなんて、ケネスの監督さばきにここでも感嘆!


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もちろん監督ばかりではなく、役者がよい~~。
オーディン王。アンソニー・ホプキンス。
シェークスピアなんですから、彼がでなきゃ、話になりません。





イメージ 3ナタリーさん。ちっちゃくて可愛くて自然で。彼女がドラマの質をあげている~。

ソー役のクリス・ヘムズワース。
「スタートレック」でカークの父親役をしたときは、こんなムキムキじゃなかったのに。
役作り、がんばったんですね。
強い男、好きだわ~。
はじめの乱暴ものだった頃の表情とか、すっごくいい。



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そしてついこの間「パイレーツ」のデッドマンズ・チェストを見直したばっかりなんですけど、おぉ、あの「ブーツ・ストラップ」(オーランドの父役)も普通のお姿ででてました~。


このスウェーデン出身のステラン・スカルスゲールドという俳優さん、「宮廷画家ゴヤは見た」とか「マンマ・ミーア!」とかけっこう見かけますネ。


ソーの弟ロキ君役の彼も適役だったと思います。



なんたって兄弟のライバリズム、父と息子、王位継承、裏切り、戦い、女性、とシェークスピアの戯曲になくてはならないエッセンスがいっぱい。
それをこんなアメコミファンタジーという土俵でやってくれちゃうんだからね~。

そしてクレジットのあとは、マーベル・コミックらしい映像でしめる、と(はやく席をたたないでね)。

ヒーローものとしてお子様たちがみても楽しめると思うんですけど、この深さがわかる大人に見てほしい。
予告のイメージだけで観客層を狭めてしまわないかといらぬ心配をしてしまいます。

続編ぜったいみるよ。今から待ちきれません^^

英国好きの私としてはケネスの検討をたたえて