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聖子の春
また少し
変わる・・・
「今回のアルバムは、詞曲とも、たくさんの方にお願いして書いていただいたんです。今までになく人口密度が高いんですよ。西島三重子さん、西木栄二さん、西岡たかしさん・・・・・・”西”のつく名前が多くて、それで”ウェストコ-ストだね”って、みんなで冗談いったりしてます。」
上に記した方々の他に、作曲陣では桐ケ谷仁さん、そして聖子。詞の面では、中里綴さん、大沢たか子さん・・・・・・そして聖子。数々の作家の感性を借りて、新しいアルバムは完成する。
5月21日に発売予定。
タイトルは「風の予感」
「それに先がけてシングルが出ます。4月25日です。タイトルはネ”都会人”。トカイジン、とそのまま読みます。曲は、むかし六文銭にいた西木栄二さん。詞は、マッチや明菜ちゃんで有名な売野雅勇さんです」
売野さんといえば、とてもメジャーなヒットメーカーなわけだけど、そういう点では?
「最初はネ、過激な詞ができあがってくるんじゃないかと思って、心配と期待でワクワクしてたんです。でも以外と普通、っていうか、売野さんの詞ですヨっていわなくちゃ分かんないじゃないのかなァ。プロの作詞家の方っていろんなタイプのものが書けるんですね。さすがプロですよね」
最近は、人の曲を唄うことが多い聖子だけど、そこらへんのことはどう考えてるの。
「勉強になりますね。・・・・・・うん、とても。何よりも、ボーカリストとしての私、を考えるようになりました。感情の込め方とか声の張り方で、幾通りもの、すてきな唄い方ができるようになれたらいいんだけど」
伸びるような、ピーンとさわやかな聖子の唱法はとても魅力的だけど------。
「この間、ラジオの番組でナント演歌を唄ったんですよ」
なんでも「氷雨」を唄ったらしい。泣きをいれたの?こぶしをまわしたの?普段の彼女を知る身にとっては、演歌と聖子、想像がしがたいのです。
「あとでテープを聞き直してみたら、まるでいつもの私のまま。沢田聖子!ってカンジで唄ってた。やっぱり私、演歌はだめですね」
取材をしたのは、大久保にあるレコーディングスタジオ。ストリングスを録る日だったので、いつもより人手が多く、たくさんの大人の中で小さな聖子が頑張っている。
「今回のアルバム、詞と曲を書いたのは2曲なんです」
1曲は、片想いだった男の子が、別の女の子とつき合ってしまう片想いの歌。
1曲は、彼氏が死んでしまう歌。
「チョット暗いかもしれないですけどね。実は、私の曲を聞いてくれていたファンの男の子がモデルなんです」
少し淋しそうな眼をした。以前、彼女のファンに不幸があって、そのときは悲しさでアンコールが唄えなかった。そんあことを、彼女は忘れない。
「いつか、自分の気持ちが整理できたころに、曲にしてみたかったから・・・・・・」
”はかないナ・・・・・・”そんなショックを心にとどめ、恋の色付けをしてみた。彼女が感じた人生を、聞けることは楽しみです。
途中、電話が鳴ったり、お腹が空いたのでおうどんを食べたり、そして、もちろんレコーディングの進行に気持ちをそばだてながら、雑談のようにして話している。
「先月、イルカさんとの対談のあとネ、結局、名古屋行きの新幹線に乗り遅れちゃったんですよ」
「ここのカレーうどん、結構イケるんですよ」
ミュージシャンやアレンジャー、レコード会社の人たちが声をかけて通り過ぎると、聖子は笑顔で答える。普通の人、普通の少女。だけど、この場所ではヒロイン。
「曲作りで、とっても苦労したんですよ。できなくてねェ」
「たぶん、私自身が変わりはじめてるからだと思うんです」
いい意味でのガンコさ。美しいものへのこだわり。
続く・・・。
オマケ
先日の遠征時の残り画像。
「ニッポン放送」の商用車。
きっちりナンバーもリクエストして
放送周波数とコラボしてます。

