嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(86) | 詩はどこにあるか

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* (永い時間)

歩きつづけていたので少し疲れた そしてもとめつづけていたものが何かまだわからない
ただ遠いという世界だ

 「つづけていた」が二回くりかえされる。「つづける」が「永い」を生み出す。そして「遠い」をも生み出すのだ。
 つづけなければたどりつかないというよりも、つづけなければ「遠い」は存在しない。「永い」と「遠い」を組み合わせると、「永遠」になる。求めているものは「永遠」なのだが、「永遠」の定義は、きっと「つづける」という動詞のなかに隠れているのだろう。


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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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