嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(66) | 詩はどこにあるか

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「バッタの生態」から

* (きみは頷く 微笑む 理解する)

そのやわらかな緑地にぼくは休息する
そして疲労をしずめる

 バッタの跳ぶ緑地。「やわらかな」ということばが、この詩のキーワードだろう。「やわらかさ」がすべてのものを「しずめる」。静かにさせる。
 「そして」という接続詞に、不思議な「ひと呼吸」がある。





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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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