嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(58) | 詩はどこにあるか

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詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。

* (左手は高くあげて)

さようならと別れの挨拶をする手だ
右手は
いつも暗い秘密におののく手だ

 右手は「低く」、誰に会うのか。自分自身の「秘密」に出会う。
 「高く/あげて」ということばが、「暗い」「おののく」をひきたてる。
 「いつも」が、静かで強い。










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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
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