嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(23) | 詩はどこにあるか

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海辺抒情2

思うことのない日だ
わたしの傍らには白紙のような一日がある

 「傍ら」とは、どういうことだろうか。
 「思うことのない日」であるなら、「白紙のような一日」の真ん中にいてもいいような気がする。いや、真ん中にいるのではないか、と思う。
 でも、嵯峨は「傍ら」という。
 それはまるで「人格」のようだ。「友達」のようだ。「スタンド・バイ・ミー」という歌がある。ふと思い出した。そばにだれかがいてくれる安心感。無為の一日ととなりあわせにいて、嵯峨が「白紙の一日」になってゆく。






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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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