永遠とは何か
人間も
言葉もはてしなくむなしい
そして〈永遠〉という言葉の意味はいまもつてわからない
「はてしなく(はてしない)」ということばに私はつまずく。「はなしない」は「永遠」に通じるものがあると思う。けれど嵯峨はそれを否定して「むなしい」と結びつける。このとき「むなしい」と「永遠」ははっきり違うものとしてあらわれてくる。「永遠」とは「むなしく」ないものなのだ。たとえば「充実」。
もうひとつ「意味」ということばにもつまずく。「意味」がわからない。そう感じるとき、嵯峨は充実しているか。むしろ「むなしい」のではないか。「はてしなくむなしい」と言い換えることができる。
ここにも「矛盾」のようなものがある。
「虚無(むなしさ)」の「永遠」というものも、どこかに存在するはずだ。実際、この詩そのものが、「虚無の永遠/永遠の虚無」を表現していないだろうか。