嵯峨信之『OB抒情歌』(1988)(67) | 詩はどこにあるか

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海辺の町

* (小さな港に出た)

海の隅に
緑が休んでいる

 「港」と「海」。嵯峨は区別しているのだろうか。海の一部が港、港は海へとつづいていく。広がっていく。
 「緑」は「港」を指しているのかもしれない。
 海の動きに比べると、港の水の動きは静かだ。止まっている。そのために緑が深く見えるのかもしれない。
 嵯峨自身が「緑」になって、ここで休んでいる。








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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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