嵯峨信之『OB抒情歌』(1988)(50) | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。

動物詩篇

* (駱駝は砂漠のなかを大きな数字を踏んで歩いていく)

 「大きな数字」とは何か。

「無限」ということを考えよう

 嵯峨は「無限」と言い換える。駱駝は砂漠を無限を踏んで歩いてく。無限に向かってではなく、踏んで。
 そのあと「蛇」と「蝶」の比喩があり、最後にこう書かれる。

--いま「僕」というものを考えている

 「駱駝」も「蛇」も「蝶」も、「無限」も「僕」である。ことばにするとき、つまり「考える」とき、すべては「僕」になる。







*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)