嵯峨信之『土地の名-人間の名』(1986)(40) | 詩はどこにあるか

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雑草詩篇 Ⅲ

* (小さな水溜りは)

風が吹くと
水溜りはおさない翼でいつしんに飛び立とうとする

 小さな波を翼に見立てている。
 「おさない」と「いつしん」の呼応が強い。さらにそれが「する」へと結びつく。「いつしんに」「する」。
 飛び立てるように、嵯峨は祈ってる。その祈りも「いつしん」だ。


*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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