嵯峨信之『土地の名-人間の名』(1986)(26) | 詩はどこにあるか

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* (石臼を)

すつかり疲労したわたしは冷めたい路上に横たわる
大地に舌をつけて
ただ生の苦い塩を舐める

 「冷めたい」と「塩」が呼び合っているように感じられる。
「舌」は「舐める」につながり、「舐める」が「塩」を呼び寄せるのだが、それに先立つ「冷めたい」がこころに響く。





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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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