嵯峨信之『土地の名-人間の名』(1986)(15) | 詩はどこにあるか

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* (肉体よ)

ぼくは自問する
〈時のトゲ〉に被われていないものはどこにあるか

 「被われていない」「被う」。このとき、「トゲ」はどちらに向いているのだろうか。「トゲ」で身を守っているのか。あるいは「トゲ」が身を傷つけているのか。
 私は、トゲが傷つけている姿を想像した。
 これに先立つ二行の影響である。

肉体よ
もうしばらくぼくの生命を閉ざすのを待つてくれ



*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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