安倍の暴走が始まった | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。

安倍の暴走が始まった
             自民党憲法改正草案を読む/番外234(情報の読み方)

 2018年10月05日の読売新聞朝刊(西部版・14版)の一面。

改憲案 自民単独で提示/臨時国会 与党協議見送りへ

 という見出し。
 公明党との事前協議をしない、というのがポイントだ。公明党の中には憲法改正に慎重な意見もあるらしい。与党内で協議をしていたら時間がかかり、改憲案がまとまらない。だから、協議をしないということだ。
 これは、総裁選で安倍が勝ったから、安倍の改憲案が自民党で支持された(安倍の案で一致した)という「論理」を拡大したものと言える。与党内では自民党が圧倒的に多い。だから少数派の公明党の意見など聞く必要がない。「採決」すれば自民党案(安倍案)が勝利する。公明党の慎重派封じ込め作戦である。
 実際に臨時国会が始まれば、そこで公明党が正面切って「安倍の改憲案」に反対するはずがない。公明党は「政界のトリクルダウン」にすがっている。安倍からの「おこぼれ」に嬉々としている。そう見越しての強行作戦である。

 一方で安倍は「憲法審査会」で議論をするとも言っている。しかし、読売新聞によれば、憲法審査会は次のような状況にある。

 自民党が4項目の憲法改正の条文案を今年3月にまとめて以降、実質的な憲法改正論議は衆参とも一度も行われていない。

 議論など、行われていない。
 しかも、この報道は正確ではない。3月の自民党案では「自衛隊の根拠規定の明記」をめぐっては案文が統一されていない。安倍案とは別の案(2項削除案)もある。それが今回の総裁選の結果を持って、安倍案に統一された(支持された)と安倍が言っているだけである。
 自民党の改憲案(安倍案)は自民党のホームページにも掲載されていない。明確に公表されているのは2012年の改憲草案だけである。
 ここからわかること。安倍は、議論などする気持ちがまったくない。つまり、他人の意見などまったく聞かない。国会に改憲案を出す。案を出したから議論をした、と論を展開するつもりなのだ。
 野党の一人でも、「安倍の案には反対である」と意見を言えば、それですでに議論が行われたとみなす。そういう作戦である。
 沖縄知事選では、玉城が、これまでで最多の39万票を獲得して当選した。この勢いが、他の選挙に広がるとまずい。反安倍運動が勢いづく前に臨時国会で発議、天皇の生前退位前に国民投票を実施し、軍事政権をつくる。軍事力を背景に、次の天皇にはいっさいの「象徴活動」をさせないということだ。
 「やるなら今しかない」と安倍が決断した--読売新聞は、間接的にそう伝えている。







#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位 
 


*

「天皇の悲鳴」(1500円、送料込み)はオンデマンド出版です。
アマゾンや一般書店では購入できません。
ttps://www.seichoku.com/user_data/booksale.php?id=168072977

ページ右側の「製本のご注文はこちら」のボタンを押して、申し込んでください。