千人のオフィーリア(メモ3) | 詩はどこにあるか

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千人のオフィーリア(メモ3)

夜の川を流れてくる千人のオフィーリア
私はいるだろうか。私はいない。私はここにいるのだから。

川の夜を流れていく千人のオフィーリア
私がいるに違いない。私はここにいるけれど、ここは私の場所じゃない。

夜は川になって欅の枝の下をとおりすぎる。
あれかしら、あれじゃない。あれかもしれない。

思いは百年流れて橋を見つける、
オフィーリアは百歳おばあちゃんになる。

ああ、やっと。やっと橋の下を見ることができる。
一度、見たかった。

夢のなかへ記憶が流れてくる。
千人のオフィーリアになって。




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