消えた | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。

消えた

テーブルと椅子が消えた
(椅子を引いたときの音も
部屋は、一辺の長さが正確になった

あざみの野を越えて
光が窓から入ってきた
(鏡のあった場所の白さにとまどった

落下し、舞い上がるほこりの粒粒
どんな伝言を持って
ひとの形になろうとするか

夕方になれば、
ブランコと木の影をつたって外に出る
星が二つ三つ散らばって消えた