信号を待ちながら、 | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

詩の感想・批評や映画の感想、美術の感想、政治問題などを思いつくままに書いています。

信号を待ちながら、

信号を待ちながら、
頭の中の地図に線を引いている男は
何を要約しているのか。

信号を待ちながら、
頭の中の地図に線を引いている男は、
ビルの改装工事の足場の下をくぐりながら、
港の斜張橋を見にゆく別の男を思い浮かべる。

その男の感情の中では、
ひだまりの公園に昔のこどもが配置され、
こどもは生け垣の向こうの舗道を走る自転車を見る。
また違った……と目が語っている。

何を統合したいのだろう。(何を肯定したいのだろう、
信号を待ちながら、
頭の中の地図に線を引いている男は





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発売は限定20部。部数に達し次第締め切り。
なお「谷川俊太郎の『こころ』を読む」(思潮社、1800円)とセットの場合は2000円
「リッツッス詩選集」(作品社、4400円、中井久夫との共著)とセットの場合は4500円
「谷川俊太郎の『こころ』を読む」「リッツッス詩選集」「雨の降る映画を」三冊セットの場合は6000円
です。