八柳李花ー谷内修三往復詩(11) | 詩はどこにあるか

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たましいの色 谷内修三

雲脂てふことばが旧かなで歩いてゐる
あっちの方が許せないくらい優雅である
頭垢ということばが激しく嫉妬している
告発状を書いて通報したいくらいである

あっちの方が許せないくらい優雅である
ことばは意味ではなく見かけである
告発状を書いて通報したいくらいである
ふけということばは笑いだしたくなったが我慢している

ことばは意味ではなく見かけである
フケということばにしきりに同意を求めている
ふけということばは笑いだしたくなったが我慢している
人間的なあまりに人間的なたましいの色

フケということばにしきりに同意を求めている
雲脂てふことばが旧かなで歩いてゐる
人間的なあまりに人間的なたましいの色
頭垢ということばが激しく嫉妬している
                     (2011年12月16日)