古いなあ。とても古い。1961年だからしょうがないのか、とても教訓くさい。スクリーンで見るのは初めてだが、これがポール・ニューマンの代表作?
この映画がつまらないのは、肝心のビリヤードが(どうも戦い方に2種類あるようなのだが)、丁寧に描かれていない。当時はCGもないから玉の動きを映像化するのは難しいのかもしれないが、ビリヤードのスリルが伝わってこない。
かわりにポール・ニューマンやだれそれの「人生観」が描かれるんだけれど。
うーん。
作家志望の女性、年をとっているだけでなく、足に小児まひの後遺症をかかえているというのはなあ。ハンディキャップと苦悩の組み合わせが安易な感じがするなあ。
で、この女性の「作家志望」が象徴的なのだが、結局「文学くさい」のである。
そうか。この時代の「映画」は映像文化というより「文学」だったんだなあ。あれやこれやの人間のやりとり――これが全部「せりふ」で処理されてしまう。
「負け犬」の定義もそうだし、「愛」もそうだねえ。
――アイ・ラブ・ユーと言ってほしいのか。
――言えば、ことばに縛られることになる。
まあ、そうなんだけれど。
おもしろくないようなあ。
「映画」を見るより、脚本を読めば、それですむ。パイパー・ローリーは、まあ、見ごたえがあるけれどね。
映画とは関係ないのかもしれないが、ポール・ニューマンの歯並びが気になったなあ。本物? このころから、入れ歯? さし歯? あ、私は、意地悪な観客かなあ。
(「午前10時の映画祭」青シリーズ16本目、天神東宝4、05月21日)
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