詩はどこにあるか(41) | 詩はどこにあるか

詩はどこにあるか

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「父母続経多」を読む。

拍手催花舞
支頤聴鳥歌
          (ささえるは手偏に「老」と「日」を組み合わせた文字
           ――表記できないので「支」で代用しています)

頤を支えて鳥の歌を聴く――この行の「頤を支えて」に「詩」がある。
鳥の歌は頤を手で支えなくても聞こえる。寝転んでもたたずんでも聞こえる。楽しむことができる。
「頤を支えて」と具体的に書くことで人間の存在がくっきり浮かび上がる。
人間を具体的に浮かび上がらせる描写が「詩」である。