三軒家万智
チーフとしてテーコー不動産株式会社の目黒営業所から新宿営業所売買仲介営業課に異動してきた、売上成績がトップクラスの営業。新宿営業所に配属される前は、目黒営業所に5ヶ月、その前には飯田橋営業所に3ヶ月勤務していた。「私に売れない家はない」と豪語する自信家。特徴として、部下に仕事を指示した後に発する「ゴー!」や「家を売る為です」が口癖。顧客が家を購入すると決めた後に「落ちた」と心の声を発するのが定番。歩いて曲がる時は直角。神出鬼没で、物音を立てずに突然背後に現れたりする。言動は常に機械的かつ無表情で笑顔は見せないものの、緊張するとしゃっくりが止まらなくなる。趣味と言う程「家を売る事」に異常なまでに執着しており、契約を成立させる為なら、部下である庭野の担当する顧客を横取りするなど強引な手段を取る事も厭わない。古典的手法であるチラシの作成・配布から、SNS・ハッシュタグを利用した情報拡散術まで、あらゆる営業方法を得意とする。裏道の狭い道路でも、軽々と運転できる。部下に対する呼び方は、年下の庭野たちに対して基本的に呼び捨てにして下僕のように扱う容赦ない態度をとり、年上の布施たちに対して「さん」はつけるが、態度は厳しい。会社の部下指導マニュアルは全く使わない。独身であり「結婚して愛するパートナーと家庭を持つ事」を望んでおり、何度も婚活パーティーに参加しているが毎回失敗している。屋代とのキス現場を見た庭野が屋代に気持ちを尋ねた際に、屋代は「光輝く特別な存在だ」と言い、その際に若干の動揺を示す。次いてこころに「サンチーさんは2人をどう思ってるの」と問われ、庭野や屋代に少なからず好意を抱いているものの「彼らが私を『女』として愛していない以上、私も(庭野と屋代を)『男』として見る事はない」と語る。一家殺人事件を起こした事故物件の邸宅に住んでおり、時折ドアが勝手に開いたりする事もあるが、それでもその家に住み続けるのは、家には罪がなく、家賃が5万円で安いから。後にその邸宅を手放し、足立が売却した。テーコー不動産本社が密かに進めていた再開発計画に反対する行動(こころの店存続と、客の為のビル一軒売却)を取った為、屋代と共に会社を離れ、都内のとある海沿いの町で、屋代で「サンチー不動産」という不動産会社を営んでいる。なお、この時は社長になっている。小学生のあだ名は「マンチッチ」。現在の常に機械的かつ無表情とは違い、小学校時代は、表情が豊かで明るく特技の手品で場を和ませ、クラスの「ひょうきん者ランキング」1位だった。手品を特技としたのは、当時一世風靡したコミックマジシャングループ「マジック7」の大ファンだった影響。「ゴー!」の口癖は、「マジック7」のメンバーの「サーベルのジョー」がボックスにサーベルを刺す際の掛け声を真似てから始まっている。高校2年生の時に両親を事故で亡くし、父親が抱えていた膨大な借金を返済する為に自宅を売却したが、全額返済には至らなかった。さらに、誰も借金返済を手助けしたり、引き取ったりする人がいなかった為、ホームレスとして公園で生活していた。この時、留守堂に「欲しいもの、それは家」と語って、彼が不動産屋になるきっかけを作った。1週間後に肺炎で倒れて病院に搬送され、退院後に養護施設に引き取られるが、施設の生活に嫌気が差して抜け出し、お金を稼ぐ為に昼夜を問わず働き続け、1年前に借金の返済を終えた。なお父の借金の返済は相続放棄が可能であったが、周囲の大人からその事を教わらなかった。「家を売る事」に人一倍熱心に取り組む理由については、「借金を返済できずに家を追い出された過去から自分自身を解放する為」と明かしていた。庭野が泣きついてきた為、短期のバイトとして一時的にテーコー不動産に復帰する。正式にテーコー不動産にする。屋代と結婚し姓を「屋代」に変えるが、復帰してからも旧姓の「三軒家」と名乗って仕事をしている。公私ともに屋代の事を「課長」と呼び、敬語で接している。結婚後も「家を売る事」への異常なまでの拘りは変わらず、終業後も「家を売る事」の為に夜遅くまで自宅に帰らない事が多い。家での料理はフルコースでおもてなしをするが、屋代に重荷と感じられている。当初は家を購入予定がなかった山路夫妻に夢であった喫茶店の物件を案内して契約を結んだが、山路の娘夫妻である満島夫妻の物件の契約は留守堂に横取りされて、初めて敗北を味わう。一生涯ボウリングをやった事がなく、ボウリングをやる事になった際はボールの握り方が分からなかった。庭野の父・茂雄との商談中に白白洲に呼び出され、しばらくして彼女のいる喫茶店に物音を立てずに現れた。白洲から夫の屋代が浮気をしていると告げられ、更に彼女が働いているスーパーの店長の三郷と一緒に写っている複数の写真を見せられ激しく動揺し、その写真を保存している白洲のスマホを持ち帰る。その後、棟方親子との内見中に突然声が出なくなってしまい、同行していた庭野に「口パク」での自身の発言を通訳させ、彼のアドリブによる発言も容認し、会社に戻った時には声も元通りになり、「庭野が(棟方親子に物件を)売りました」と報告する。会社から帰る際、浮気について屋代を問い詰めるが、彼が素直に経緯と潔白を説明をした事で一応は誤解が解けた。「新宿ガーデンハイツ」を100億円の買収に自ら社長に直談判して資金調達した。社長から買収後にマンションの売上が伸びた時の引き受け条件として、「テーコー不動産」の代表取締役社長を受ける事を提示され、公約通りに売上が伸びた事に伴って、今までのチーフ職を兼ねて社長に昇進した。社長に就任後、新宿営業所內に在席している時は部下たちにチーフと呼ぶように徹底させている。同時に妊娠している事が判明する。
屋代大
課長。コンプライアンスと組織の結束を重視する穏健派。バツイチで独身。三軒家曰く女性不信。かつては「ミスター・テーコー不動産」と呼ばれる程の成績抜群で女性社員からモテていた。課長となってからはコンプライアンスと売上アップというなかなか折り合いが付きにくい至上命令の板挟みで萎縮していた。そのためか、夏の管理職人事では同期が何人も出世したが、自身は出世できなかった。転勤してきた三軒家の暴走には当初慌てていたが、彼女による「家の爆売り」で課の営業成績が急上昇した事もあり、三軒家の実力を次第に認めて信頼し、白洲の徹底教育を依頼したり、社員をしっかりと叱れるようしたりするなど、徐々に感化されていく。三軒家と参加した婚活クッキングスクールの帰り道、途中で立ち寄ったバーで飲んだお酒に酔った勢いもあり、タクシーの社内で「君は凄いが、僕はダメだ」と嘆いた所、三軒家から7年前の自身と三軒家との間にあった意外なエピソードを聞かされ、自身を励まそうとした彼女に思わずキスをしてしまう。行きつけのバー「ちちんぷいぷい」のママであるこころから、「ビル取り壊しの為、立ち退きを迫られて困っている」と相談を受け、取り壊しを回避するべく奔走するが、その取り壊しがテーコー不動産本社の進める再開発計画の一環であり、さらに上層部から「計画の妨げをすれば厳しい処分を下す」と釘を刺され諦めようとする。しかし、その態度について三軒家から「会社の犬」と非難され、彼女がビルの一棟売却に成功した後、「責任を取る」形で彼女と共に会社を辞め、都内のとある海沿いの町で「サンチー不動産」を営む。なお、この時は課長(他に社員がいない為、事実上の平)となり、社長となった三軒家と立場が逆転している。顧客に子どもを押し付けられた為、三軒家がいない間は仕方なく面倒を見ながら、一人で仕事していた。三軒家と結婚し、テーコー不動産に再び課長職として復帰した。公私ともに三軒家の事を「三軒家くん」と呼んでいる。三軒家が会社での仕事が終わった後も、「家を売る事」の為に夜遅くまで帰ってこない日が多い事に寂しさと不満を募らせ、白洲のバイト先の店長の三郷に気持ちが揺らぎかけた。仕事帰りに三郷に声をかけられラブホテルに連れ込まれそうになったが、三軒家を裏切る事はできない断った。売買仲介営業課から売買仲介営業部に昇格に伴って、課長から部長に昇進した。
