おはよっこい!
いつぶりだろうかこんなに興奮したのは。初舞台の時に頭の中に雷が落ちたのとも、普段の演者として立つ舞台上とも全く違う全身の毛穴という毛穴から感動とか興奮とかの非常にポジティブな感情が流れ出す感覚。
一日を24時間とせず可能な限りの力を注いで迎えた当日は何物にも変え難い最強のExperienceだった。ストレートインとはいかない沢山の困難に直面しながらの到達点。簡単にはなりますが振り返ってみようかと。
えぇもちろん、ついに揃ったドラゴンボールもといThe Beatlesのレコード(Please Please MeとWhite Album)のことですよ。
これを英国から持ってきてくれた我が師には足を向けて寝れないぜ。
というのは冗談で(喜びと感謝はマジですが)
しばらく経ってしまいましたが
オドルンパッ!企画 vol.4 【クラックスW】
無事終演しました。ご来場いただきました皆様、ご来場いただけなくても応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
文字通り人生初の演出家としてのクレジット。最初に主催の五十嵐雅さんから言われた時は想像もできなかった日々を過ごせました。楽観的だったとかではなく何が待ち受けてるかもわからないスタート。
まず台本の見方がわからない。いつも通り読もうとするとただ単に「自分が演じるならこう」みたいな読み方になってしまって世界が広がらない。それじゃ意味がない、僕だけの世界ではなく沢山の人間と共有できなくちゃ。
などなど四苦八苦しながら先立って会場になるMARRYGRANT AKASAKAへ製作陣と下見へ向かう。うぉお演出家っぽい。
ビルに入り突き当たりにある扉を開けると広がるのは自然光にこれでもかと照らされた真っ白い聖なる館(ZEPPの5thじゃないよ)。
……なんて素敵な会場なんだ。ここで朗読、もといボイスアクションショーか。
天窓による採光で光り輝く空間は逆を言えば照明がほとんど機能しないとも言える。それとどこまでも高い天井。普通に喋るだけで天然リバーヴの完成。and more.これはこれは…。下見による素晴らしい時間を過ごしたのと同時に四苦八苦材料が増えた1日。
さて、今回脚本を書いてくださってるのはもちろん雅さん。前回のオドルンジャーでも雅さんの持つポップさ、そこにある人間力と登場人物の真実のコミュニケーション、そして某作品を彷彿とさせる台詞や演出で世界を作り最高の2日間を過ごしたのも記憶に新しい。もちろん僕自身も出演者としてステージに立ちました。
そこで今回考えたのがどこまで1stを意識するか。僕はあの世界が大好きだしそこを経験した上で任されてもいる。だから模倣というと言葉が悪いですが、やろうと思えばそれっぽいものはすぐできたのかもしれません。でもそこで選んだのがやっぱり
「自分らしさ」なのかなと。
そうでなければきっと自分がやる意味なんてものはなくなっちゃう。
はてさて自分らしさとはなんだ…。また考える日々。
このお話をいただいてから僕自身も考えてたしそして雅さんからも相談されていたのが我が師であり親友ユージ・レルレ・カワグチの出演。今年1月にも共演し、僕もBi-shuとして朗読ユニットなるものを組まさせていただいている河内大和氏曰く「日本の劇伴最高峰の一人」。ストリートやライブハウスで人々を踊らせて、シェイクスピアの世界で物語に躍動感と推進力を与え続けてきた僕的世界最強のドラマー。
ただ、簡単に出演オファーはしなかった。友達だからとか付き合いも長く共演経験もあるからなどの理由だけで出演していただくなんてユージさんと彼の音に失礼すぎる。なんて思っていたら本番まで残り1ヶ月のあたりで逆に雅さんからの再プッシュ。どうしてもユージさんのドラムが必要だと。
悩みつつ台本とにらめっこの日々。そしてふと気づく。
あれ、もしかしてこれが自分らしさに繋がるのでは。少なくとも今回の座組の中で僕しか経験していない音と遊びながらの表現。そして雅さんが用意してくださった脚本。人と世界を繋げられるユージさんのドラム。何かピースがハマった気がした。改めての正式なオファーを快諾していただきこれで戦闘準備完了だ。All training is done.(まだまだこれから)
あれほど苦戦していた台本の読み方や自分らしさというものが一気に前に進んでいく。冒頭の四苦八苦材料もなんのそのいける予感しかしない。Victory or Win.
ユージさんとスタジオにこもり音作りや雰囲気の確認。セリフとセリフの間が埋まり登場人物たちが勝手に動き出す。なんじゃこりゃ、めっちゃ楽しいやんけ。
そして稽古へ。大見拓土、大見洋太、長江崚行、本当に残念ながら沢山の事情で出演が叶わなかった紀ノ貴紀、長谷川芳明さん。急遽代打を務めてくれた村上喜紀、そして先述の3人。全員でのセッションが始まる。
僕も急遽出演が決まりプレイしつつ全体を把握していく時間。
もともと共演経験もありプライベートでの付き合いもあったりな関係でお互いがお互いに言いたいことを言う素晴らしい瞬間の連続。
(後にManowarにどっパマリする男、村上喜紀だけこの時は写ってませんが主に舞台上に立つ皆での一枚。)
誰かに何かを言語化して伝えるというのはその対象だったり内容が増えるとやっぱり上手くでてこなかったりでくやしい思いもしつつ、そのメッセージが通じてそれが形になった時の興奮たるやとんでもなく、初めて自分で何かを生み出したような気がしました。
そしてその気のせいは現実となることに。
迎えた7月30日、連日の稽古や諸々の準備、その他あれこれや沢山の障壁、全てを乗り越え会場へ。
短い時間ながらも会場と仲良くなる時間。その場当たりの一幕で僕の気のせいは確信へと変わります。
作中冒頭のモニターを使った演出を試す時に僕はディレクションしつつ客席から観てたんですが自分の想像してたものが文字通りフィジカル的に現実になった瞬間、感動と興奮と色々なものが入り混じった何かが目から溢れ出てきそうで大変だった。時間で言えばほんの一瞬、イベント的にはたった一つのこと、でも僕にとってはとてもとても大きな思い出。EPIC.
そこからはもう全ての出来事が一瞬一瞬で幸せでしかなかった。
僕の訳わからん演出についてきてくれて全力で演じてくれた皆も、それを支えてくれた皆も、そこに集まって目一杯楽しんでくれた皆さまも、そして全てを任せてくれた雅さんも、何か一つでも欠けたらあの体験はできなかった。
僕の新しい一歩にご尽力いただいた全ての方々に感謝いたします。
本当に本当にありがとうございました。
一歩を踏んだと言うことは二歩目以降も進まなくては。そうやって進んでいくのはきっと僕に合ってる。どこかでこういう瞬間を作ります。その時はまた応援していただけると幸いです。
この最強の2日間に関わった全ての皆さまへ
Appreciate,Huge LOVE!!!!!
それじゃ、またね。
ps.会場に送っていただきました沢山のお花、超絶嬉しかったです。全て写真に納めて思い出としてにまにましながら眺めさせていただいてます。本当にありがとうございました。