続きです!
2.では、具体的に免疫チェックポイント阻害剤(抗PD-1抗体、
抗PD-L1抗体)の作用機序に近い状態を作り上げる1つの治療として
組み込むこととは、どういうことなのか?
1)まずはがん細胞による免疫抑制を解除する標準治療を併用することです。
2)標準治療を否定してはいけません。
*免疫チェックポイント阻害剤が承認されるまでは、DNA合成阻害剤、
代謝拮抗剤も否定してはいけません。上手く活用するのです。
3)標準治療は、がん病巣を小さくする、不変にするように開発されて
います。
実際、プラチナ系、タキソール系は投与回数に限界がありますが、
3~6コース投与すると、2剤併用すれば、70%くらいの患者さんは、
病変が小さくなると思います。
*私もファーストラインは、カルボプラチン+パクリタキセル
+アバスチンで、40%以上PR(部分寛解)しましたので。
4)これにより、がん細胞がある程度抑え込まれるので、
免疫抑制が多少解除されます。・・・ここがミソなんです。
維持療法(SD狙い)にはいるのが、通常のプロトコルですから、
ここが、免疫細胞治療を併用するチャンスなのです。
6)上記、2.―3)~4)で、がん細胞をあり程度弱らせることで、
免疫細胞に抑制をかける力が減退します。
そこへ、培養し、活性化した免疫細胞治療を施すことで、初めて、
免疫細胞治療の効果が期待できるわけです。
*私もこの5年間、常に標準治療と免疫細胞治療を併用してきました。
具体的には、肺線がんですので、
①ファーストライン:DNA合成阻害剤2剤+アバスチン(分子標的製剤)
⇒がん細胞は一気に退縮しました。40%以上PR。
②セカンドラインは、骨髄抑制しにくいマイルドな維持療法として、
アリムタ+アバスチンを使用。
まだ、病変は小さいまま、つまり免疫抑制がある程度解除されている
ので、
ここぞ!とばかりに、「免疫細胞治療:活性化自己NK細胞移入治療
など」を併用開始しました。
且つがん細胞の免疫抑制解除に
ある程度貢献すると云われる、超高濃度ビタミンC点滴療法も開始
しました。
7)その結果、私は、多発性肺腺がん(術後2年で転移再発)を5年3カ月以上、
素晴らしいQOLのもと、ぴんぴん健常者同様の生活をして、
生き抜いています。
この5年間、新病変は一切ありません。
因みに進行肺がんの5年生存率は2~3%と言われ、
その方々で、ぴんぴんと
QOL高く健常者同様の生活をしている患者さんは、1%以下でしょう。
8)つまり、標準治療と免疫細胞治療をベストなタイミングで上手に
組み合わせることが、この免疫細胞治療の効果を充分に発揮させる
ポイントなのです。
沼袋健太より
続きあり 更には、正常細胞に充分な栄養を与え強化し、 5)そして、セカンドラインは、骨髄抑制をあまりかけないマイルドな