何をおいても一番の存在 | SHoGo PaPeR >> 鈴木正吾のブログ

何をおいても一番の存在

メトロに乗って移動していると、今、どこの地下を走っているのか、なんて普段気もしていないことをふと考えたりすることもあって。

先日、九段下で都営新宿線に乗り換えて新宿方面に向かう中で、ふと。この上(つまり地上)には、何があるんだろう、と思いました。

グーグルマップで見てみると、大体は道路の下を通っているのですが、川をつっきったり、駅の下を通り過ぎたり、新宿に入ると、いろんなビルの下を通ったり、と。

地下の中でも、最下層の大江戸線と地上の間には、いくつものメトロが走っているので、ほんと、改めて、東京ってひしめき合ってますね。

九段下の駅を降りて坂道を。大きなたまねぎが見えて、武道館で、そしてすれ違って。そんな昭和の名曲、爆風スランプの声が頭の中で響くのは、まぁ、そういう歳だからでしょうか。

先日、私は、48歳になりました。

毎年思うのですが、自分の年齢を文字にすると、ゾッとします。痩せなければ、と焦る気持ちも、これまでのような、服が似合わなくなるからというモチベーションよりも、健康のため、という、なんとも切実なものに変わってきたりもして。

まぁ、私も、そこまで来ました。ここまで来てしまったというネガティブな気分に加えて、ここまで(アラフィフ)くると、ようやく来られた、みたいな達成感みたいなものも少しはあって。この先を考えて、、、

足腰だけは、健康でいたいな、と子供が巣立って、夫婦だけになって、その時に、存分に楽しめるようにと構える夫婦の会話も、増えてきました。

誕生日の朝、息子は部活の試合で朝が早く、私も早かったので、バタバタする中、「パパ、誕生日おめでとう」とサプライズでプレゼントとメッセージをもらいました。

飯田商店のお取り寄せラーメン。思わず、大声で喜び、「最近、ビールやワインのプレゼントが多かったけど、パパは飲み過ぎなので今年はラーメンです」と息子からのメッセージ。

う~ん、ラーメンもね、パパはね、食べ過ぎているんだけどね、と苦笑いしながら。

嬉しいし、ありがたいです。この、朝のバタバタの中で、笑い会える家族は、本当に偉大です。何をおいても一番。その存在が、大きな支えです。ありがとう。

さて、暑い日が続きます。

沖縄の方では梅雨入りもして、台風も1号がやって来るとか。2024年も、始まったばかりだと思っていると、もうすぐ折り返し地点なんですね。

元日に発生した能登半島地震で、壊滅的な被害を受けた能登半島の先端、珠洲市。まだコロナが収まっていない時期に、奥能登国際芸術祭にいって、あの珠洲の、なんとものどかな空気感に、癒やされたのを覚えています。

海のそばにあった石造りの卓球台。そこで息子と卓球をしていたこと。山道を車でぐるぐる上って、突然現れたカラフルなアート作品。バス亭も、公民館もアートに溢れて、廃線の線路を歩いて、空を見上げて、なんとも気持ちよかったです。

そんな光景を一変させ、半年近く経っても復興は思うように進んでいないと聞きます。水がこない、仮設住宅が建てられない。そんな想定以上の被害に、まだまだ前途は多難です。

平安時代から室町にかけて、珠洲あたり一帯で生産され続けている中世日本を代表する焼き物である珠洲焼。炭化焼成でじっくりと焼き上げられた丈夫な焼き物は、なんといっても独特の黒が魅力です。

土の中まで、濃い灰色から黒になるまで焼き上げられ、出来上がった皿や壺は、黒光りすることなく、灰色から黒までの絶妙な色の階層で成り立ち、自然のままに着色されたグラデーションや斑点が素敵です。

わが家にも、足つきの皿や小皿、中皿などいくつか珠洲焼の食器があって、大量生産で造られる皿と比べて、同じ、簡単なスクランブルエッグを盛りつけるのも、珠洲焼の皿になるだけで、グッと玉子の黄色を映えさせます。

目から、味を上げる皿。その深さに、改めて、珠洲の復興を願います。

来週からはもう6月です。夏にはパリでオリンピックもあります。オリンピックの終わりと同時に、わが家はロンドンへ、とても久しぶりに海外家族旅行へ出かけます。

円安だし、ロシア上空を飛べないので飛行時間も長くなるし、そもそもホテルも航空券代もびっくりするほど高かったです、が。

家族で旅行できるのも、成長する息子の年齢を考えるとギリギリ。今しかない、という時間を買ったような旅です。私は私で、妻は妻で、そして息子は息子で。いきたい所をどんどんグーグルマップに保存して、、、

こりゃあ、1週間じゃとても足りそうにありません。家族会議でどこに行くかを決める時、苦労するだろうなぁ、と嬉しい悩み。そんな時間もまた、本当、家族って偉大です。


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