今、ですか? | SHoGo PaPeR >> 鈴木正吾のブログ

今、ですか?

STAY HOME, SAVE LIVES、いのちを守るステイホーム週間に(本格的に)入りまして。今日からガッツリ5連休という人も多いのではないでしょうか。嗚呼、なのに、今日の、この無駄に良い天気。気持ちのいい風、優しい日差し。ふら~っと外に出たいところをグッと我慢して、洗濯物をこれでもか!というほどベランダに干して、それらがそよぐのを眺めながら、うん、観葉植物も出しておくかと、外に出て、なんとも透き通った青空。

まったくもって、なんなんだ!今年のゴールデンウィークは!さすがに、これは経験したことのない事態です。

どこにも行けない(行かない)1週間というのは、思い返してもないです。が、仕方ございません。ここは我慢です、我慢でございます。とにかく、うちにいましょう、と。私の家の前の公園も、朝のランニング(午前6時)は、ラジオ体操の人、太極拳の人、そして走っている人で多いですが、昼前から午後にかけてのこの時間になると、人出はグッと減っています。が、だからか?(いやそれはだめでしょとも思うのですが)大胆にもピクニックをする人たちがいたりもします。

わが家も(もちろん)ステイホーム、うちで過ごしています。と、このうちで過ごす時間は、「今しかできないこと」「前向きに考えて」「とにかく楽しんで」「なんとか有意義に」という事ばかりに、とらわれます。テレワークと休校になって、ここ1ヶ月間以上、ずっとうちで過ごす時間のことを考えて、、、それを有意義に、意味あることにしよう、しようとプレッシャーで、疲れてきました。

ボーッと、ただただ何もせず、飲みたいときに、いつもより丁寧に珈琲を入れ、昔の本を読んで、配信されている映画やライブやお笑いを見つつ、ソファでうたた寝。そういうのでいいのではないか!と思うのですが、まあ、実際、そのぐうたらした感じも、疲れてきて。うちにいる(=在宅)って、こんなにも疲れるんですね。

それにしても、一気にテレワークが進みましたよね。

何かに備えて〈準備する段階〉では、なかなか通信機器も勢揃いするには至らないところ、こういう状況になると、一気です。職種的に可能である人は、ほとんどがテレワークをしているんではないでしょうか。WEB会議も回数を重ねると感覚もつかめてきて、すっかり「普通」になって来ました。テレビ番組でも、リモートで参加するコメンテーターや芸人さんに見慣れてきて。

やったら、やったらで、なんとかなる、というところでしょうか。これはまさに、コロナ禍の後、定着しそうですね。追い詰められたら、できちゃうんですね。で、この〈勢い〉で、9月入学だ!というのが連日話題です。

確かに、特に学生にとっての9月始まりは、いいことずくめです。留学も、夏の暑さ回避も。だから、なんとか9月の年度始まりを実現させたい、というのは四半世紀前からありました。が、やれ会計年度の問題に伴う企業の新入社員受け入れ時期、果ては、桜がない卒業と入学はちょっと・・・という、なんとも現状維持バイアスのかかった、変化を嫌う集団心理が9月入学を実現させませんでした。

今は、3月、4月、5月と学校は休校。息子の小学校では、新しい担任の先生が、先日電話をくれて、子供の体調調査をしてくれました。が、です、先生の名前を聞いても顔知らず、息子にいたっては、小学3年生なのですが、一度も登校していないので、(もっというと、小学2年生の終わりも、ちゃんと区切れてないので)3年生という自覚は薄いようです。というより、ないです。

教科書配布、課題の提出・配布のために、●年○組、出席番号00~00番までは、◎月△日の00時から登校、と書かれても、まったくもってピンときません。

こんな状態(休校)が、例えば8月末まで続くなら、「さぁ、今でしょ」と言わんばかりの9月新学期説。まぁ、机上で云々、何度シュミレーションをしても同じだよ、と。こういう危機的な時に、一気に変えないと。このピンチは、絶好のチャンスだよ、という声が大きいです。

そんな「声」を聞きながら、私は、ここで仕切り直すことに、なんとも言えない、というのが本音です。そもそも、9月入学・新学期には賛成なのですが、「今」ではないような気もして。つまりは、それとこれとは別というのが本当のところで。

だけど、朝ドラ「エール」で、薬師丸ひろ子さん演じる音の母親は「頭では駄目だっておもっているけど、心がいうの、行け!って、ゴーって」というようなセリフを聞くと、まぁ、そうだよな、ここで仕切り直してたら、たぶん、有耶無耶で9月の線は消えるだろうな、とも思ったりして。

そんなことを思っていると、今朝の朝日新聞に日本PTA全国協議会の発言が載っていました。「現在のような社会の混乱期に一気に導入する、という性格のものではない」。と。これが、一番、やっぱり私の中ではピンと来るかなとも思えます。が、慎重にというのは当たり前で、そりゃ、そうだよ、わかってるけど、いつまでも慎重に、慎重にって言ってたら、いつまでたってもできないよ、という声も分かるような気がして。ぐるぐると振り出しに戻っては、何とも言えない気分です。

確かに、コロナ以前とコロナ後を、「元に戻す」ために我慢し耐えているのではなく、新基準、新しいスタンダードへのインターバルだと考えるのがよさそうです。で、あるなら、う~ん、9月の年度始まりもね~、少々強引でも一気に今、した方がいいのかなぁ、〈そういう性格のものではない〉んだけどな~、と。

仮に、この9月から年度初めで、息子は3年生になります、ということになったら、4月~8月までに生まれた子は4年生?というわけにはいかないから、とにかく、+3ヶ月、それも休校だったので、それを無しとして、自然と9月から4月~翌3月までに生まれた子が、同学年として、9月~8月までの年度で大学生まで行くんでしょうね。今の小学校1年生から大学3年生まで、この15年間の子供が、空白の3ヶ月を過ごした世代となる?

あ~、なんだか、やっちゃえば?と言う気もしてきました。だって、尾木ママがテレビで言ってましたが、3~5月まで休校で空白だったのに、残りの月数で土曜授業を増やしたり、夏休みを削ったりして、体育とか行事を削って、削って、強引に詰め込むより、うん、いいですよね。

クリスマス&ニューイヤーズホリデー(冬休み)まで、9~12月が1学期、年明けからイースターホリデー(春休み)までの1~4月が2学期、最後、夏の暑い7~8月を夏休みにして、それまでを3学期という具合。欧米をはじめとした諸外国と同じになる。

そうなると、残暑厳しい9月に晴れ着を纏うなんていうのも、必要に駆られて減って、薄着の軽装の入学というのが増えるんですかね。まぁ、今でも、1月は一年の始まりで、4月は年度の始まりという訳の分からない区切りがあるわけで、となると、1月は一年の始まりで、4月は会計年度の始まりで、9月は新入社員が来る始まり?会社も、結構、複雑になりますね。

いや、複雑というか、全員が全員、同じ時期に入社してくる、なんとも学校の入学式のような入社式っていうのがあって、同級生のように同期が同じか1つ2つ違いの年齢でいて。そういう学校の続き、みたいなものもなくなるんでしょうね。企業は、必要な時に、必要な採用をして、働く側も、働く時に、働くというか。みんな一斉に、よーいドンで、という会社の変な慣習も、例えば、ここで一気に9月入学・新学期を導入すれば、変わったりするのかな。

それなら良いのですが、やっぱり、どうしても頭より心がいいます、「今、ですか?」って。

 

 

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