詩、『わかっていたいこと』 | SHoGo PaPeR >> 鈴木正吾のブログ

詩、『わかっていたいこと』

「わかっていたいこと」


頭で理解できないことを
解らないまま生きている
理解しようと努力はするけど
無理だ限界だと挫けてばかり


放り出したペンとノートが
堆積した時間の下でぺしゃんこになっている



心で感じられないことを
分からないまま生きている
感じ取ろうと触れてはみるけど
色も形も感覚も、ない


差し出した僕の右手が
空中でヒュルヒュルと空回りするばかり



善い悪いの判断に困るときも
判らないままで
ああだこうだと広げてみては
結局どっち着かずで生きている



僕は鈍感だ
だけど
鈍感であることに敏感でいたい


無能で優柔不断だけど
そういう自分をわかっていたい


予想不可能なこの先の未来
いつもわからないままでユラユラするけど


僕は僕自身のことを
「そういう自分」のことを
わかっていたいな、と思っている



  
by Shogo Suzuki