上野駅の公園口から縦断するようにして、東京藝術大学の大学美術館へ向かう途中、本当に多くの外国人が訪れているのだと改めて思いました、今日。天気いいなぁ、と大きく伸びをするよりも多く、です。

外国人。そう口にするとき「日本人」というのがもちろんあって、今週はそんな日本人って何?というのを考えさせられる出来事が続いて起こりました。一つは、アイヌ民族を先住民族として認めるよう政府に求める国会決議が採択されたことです。元首相・中曽根氏が「日本は単一民族国家」と発言したのが22年前。あの頃から比べると、日本(大和)民族の他に琉球やアイヌの人達の文化がずいぶん浸透しているように思います。実際、アイヌ民族の先住性はすでに認められているし、94年にはアイヌ民族初の国会議員も誕生しています。権利という面で何かが大きく差別されていることはなさそうですが、その昔、日本人としての「あれこれ」を強制し、民族独自の文化や生活習慣を「制限」したという歴史があります。そうして奪われた「元あった権利」が、未だ未解決になっていると。土地、言語の問題しかりです。民族の「元あった権利」は、【今】の権利との折り合いが難しいというのが実情です。これからどう向き合っていくのか。サミットだからと言って、一時的な盛り上がりにしてはいけないと思いますね。

もう一つは、国籍に関する判決です。フィリピン人の妻と日本人の夫の間に生まれた子供に日本国籍を認めるかどうか。例えば、2人が結婚していれば何も問題もありません。結婚していなくても、認知されていれば国籍は取得できます。が、認知されず、結婚もしていない夫婦間の子供には日本国籍は与えられない。そんな国籍法の一部を違憲だとする判決が下りました。法律を違憲とした判決は戦後8例しかなく、これは大きな判決だと言えます。同じ日本で生まれ育った人の中に、国籍の違い、そして国籍の有る無しが存在するなんて、「全然しらな~い」と暢気なことを言ってる場合ではありません。時代は動いているのです、と言われたような気がします。

美術館を出てブラブラ歩いていると、「薬師寺展」の行列の横で、ドイツのボランティアグループが炊きだしをしていました。そこに並んでいるのは日本人の、ホームレスの人達が大半で、カップに入った麺をズルズル啜っていました。ほんと、色々なんです。

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