sd-766〜瞑るおおかみ黒き鴨 | 鈴木勝吾オフィシャルブログ「Smiling days★」Powered by Ameba

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瞑るおおかみ黒き鴨



寂しくないといえば嘘になる。

どんな作品も終わるとき寂しくて、長いことやった作品の終わりもそりゃ寂しくて、でも今回の舞台は特別に寂しいほうです。

なんでだろう。

1人1人の発している熱量なのかな。

僕はそんな舞台が好きだし、面白いし。わけわからなくてもそれが好きなわけです。

でもさ、この仕事って千秋楽終わると大抵一旦そこでピリオドなんですよ。

だから劇団とか本当に羨ましいなって思う。本当にね。

そっちのが性に合ってるほんとは。

でも1人が人をつよくすることもあるでしょう。わからないけれど。


だからなんか最近は、寂しくても、それは引きずらなくなってきたというか。寂しさを感じないようにしてるっていうかね。うん。わからなくなってきたね。笑

何回もいうけど、劇団さんとかのが性に合ってる。だって仲間がいるってすごく素敵なことだから。僕はそれが好き。仲間がいるからこそ、1人も好きになれるからね。

だから舞台稽古、本番と急速に近くなって急速に仲良くなって、急速に大好きになって、そんでバイバイするの。すっごい大変なのよ。一ヶ月~一ヶ月半会って急に合わなくなるわけ。

人間てむずいわ。

とにかく
寂しいんだけど、そうならないようにするんだ。

さて、前置きが長くなったけれど、瞑鴨おわっちゃいましたね。

アツイ作品でアツイ役で燃焼したなーって感じだな。

でももしかしたら、今までのどの作品よりも冷静だったかもしれない。

いや、冷静だった。それは役と同時に役割も沢山あったからかなと思ってる。お芝居を皆んなでつくるって難しいね。

今回、座長に青木玄徳さんがいて、とにかくお芝居に向かう姿勢が素敵な人だった。不器用だけど真っ直ぐで、個人的に僕の大好きな先輩に似ていて、久しぶりにその人と共に歩けたような感覚もあって。腐れ縁というか、ケンカ仲間というか、照れ臭い関係というか、なんかそういうのが斎藤一と佐川官兵衛の関係にはまった感じがあって、しっかり背中をみていたいのだけど、少し助けてあげたくもなるような。かわいいところもあるのに漢を貫こうとするようなそんな斎藤一がずっと居てくれました。役としても個人としてもとても大きな存在でいてくれました。

きっとそんな斎藤一が存在していてくれたからこそ、今回の座組は何か一つ大きなものを目指すことができたのかなって。

賢也さん、内海さんは流石の存在感で、それはもう人生がお芝居の中にあって、挑みたくなるような、すごく真摯でチャーミングなお二人がお芝居でもそのまま真摯に向き合う中にしっかり遊びを忘れてなくて、時には引き締めてくれたし、時には心をほぐしてくれた。ほんとに感謝あるのみ。あんな風にお芝居と共演者と向き合えることに憧れを覚えました。

長友さん、めちゃくちゃお芝居が大好きで、すごく人をみてくれる人だった。だからこそ、この人が見てるなら舞台の上で半端な生き方はできないなって思った。それが間違いでもなんでも、自分なりの一つの方法論でがむしゃらな生き様を見せたくなる。この作品にとても大切な要素を長友さんがくれました。

洋二郎さん、本当に心から愛せる尽くせる忠義を尽くせる容保でいてくださった。。官兵衛でいることに迷った時には、会津や容保様への想いを大事にしていれば間違いはないなって思わせてくれた。それくらいお茶目で心優しく愛おしい容保がそこにいてくれて、洋二郎さん自身も多くは語らないけれど常に愛のある目線を向けてくれたような気がします。その包容力に稽古中も本番中も救われました。

荒木さん、もののふシリーズに対して常に冷静にそして情熱がある方で、その思いが二作目から参加した僕にはとても心地よかった。この人が想うこの作品に失礼があっちゃいけない、この炎を絶やすことなく、より大きな炎へと昇華させなくていけない。そう思った。土方とは少ししか絡むシーンがなかったけれど、常に荒木さんの何かに応えたい、僕の芝居に応えて欲しいそんな思いでした。


松田凌、言わずもがな後輩ながら常にアグレッシブで刺激的で、板の上に向かうその気合いと眼差しは息を呑むほど。彼のスタートからしっている自分としては今まで彼が研鑽を重ねてきた姿が目に浮かびました。それほどに時間を惜しんでこの仕事に向き合っているのだなと、板の上で花ひらくその魅力は彼がこの五年間積んできた研鑽そのものだと思った。一緒立てたことが嬉しいです。僕は。

航平くん、カンパニー唯一の同い年。なんだか同い年というのはすごく居心地がよいもので、甘えられるし、頼りにもできる。素直な意見が交換できて、航くんの芝居の組み立て方が大好きで、丁寧に丁寧に組み上げてそこに自分をしっかりのせて、繊細なのに魂がしっかり爆発してて。若くもないしベテランでもない、まぁ役者でいえばまだまだ若手なんだけど、難しい年齢に差し掛かってる僕らの年齢ならではの想いも交わしながら、稽古場で刺激しあえるすごい幸せな関係だったなと思う。やはり同い年は安心感があるんだな僕の場合。

かすみちゃん、19歳という若さの中に秘められた可能性と爆発力とそれを舞台の上で出すことが出来る素直さと度胸。今回官兵衛とさきのシーンがあったけど、安心して演ることができた。彼女の女優さんとしての魅力にカンパニーの皆が唸っていた、もしかしたら半ばこわさを覚えるくらい、それは初舞台とは決して思えないほど確かに存在していました。紅一点、難しいこともあったと思うけど、かすみちゃんの笑顔がカンパニーに華を添えてくれました。行く末が楽しみ。

龍次郎、りゅーはほんとに可愛くて可愛くて、なんやねんこいつどんだけかわいいねん!笑、っておもった、芝居してるときもプライベートも。でも本人にも言ったけれど、この期間中にどんどん逞しくなって、男らしくなったというのか、太くなったというのか、顔つきがどんどん変わっていって、板の上で実直で純粋な晋介を演じてくれていた。人が変わる様を久々にみてそれはもう湧いた。

大地、何気に絡むことが多かった大地。大山という面白い役と彼の個性が混ざり合って誰にも真似できない大山巌を演じてた。冒頭のシーンやラストのシーンずっとずっと考えて考え続ける彼の姿勢は素晴らしかった。コンプリートできてよかったな!笑

秀、プライベートでは今回一番一緒にいたかな、ご飯たべたり飲んだり♪そしてなんだろねー彼の魅力、適切な言葉を僕は持ってないかも知れないけど、すごく愛があってそれをストレートに表現できて、でも暑苦しくならないスマートさがあって。それがそのまま今回の新八につながって、薩摩への愛だったり思いを秘めながら美しくスマートに演じきっていて、そんな新八に殺される心地ちよさすら感じさせてくれました。目の奥に光る想いが伝わってくるんです彼といると。

友貴くん、会津の二川、と呼ばれていたらしい。本番中2人でそんなことを話してました。まず彼の殺陣は言わずもがなこのカンパニーの全員を魅了して刺激してこの作品の底力をあげてくれた!全員が触発されていた。1人残らずね。それは美しく激しく、もう言葉が見つからないけれど。そしてもちろんそれだけでなくその経験と、落ち着きが、佐川にとって稽古中からすごく頼もしく、彼の山川が僕のことをちゃんと佐川官兵衛にしてくれたんだって心から思ってます。彼と会津を背負って戦えたことを誇りに思います。


そして演出の西田さん
言葉にできないもんを言葉じゃ足りないものをやりたい、なんかそういものを作りたいと、生きていると言葉じゃ足りないものがいっぱいあって、、、そんなものを作品にしたい、と心から共感できた。音楽でも演劇でもなんだか言葉じゃできないものを体感して欲しくて届けたくて生まれるものだと思ってるから、西田さんが今回の作品にそんな想いを乗せてるんだとわかったときすごく嬉しかった。
すごくいい出逢いを頂いた。西田さんの世界でもっともっと生きてみたい。


最後にアンサンブルの方々、リョータさん、甲斐さん、松田、ジーマさん、みおくん、トルさん、のぶさん、ひろとさん。2001手、転換と、劇中だと何人出ているんだと思うくらいのことを8人でやりきってくださった。半端ないことを覚えて半端じゃない実行力で実現してくれた。本当に感動と感謝でした。殺陣返しも大変だからって遠慮してたら、やりたいところあったら全然やりますって、一番大変なのに、ずっと付き合ってくれてアドバイスくれてこの舞台のMVPは間違いなくアンサンブルの皆さん。

ほんとに今回出逢った人達とまた違う場所で出逢いたい。

ほんとにありがとうございました。


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最高の座長青木玄徳さんと。







Shogo Suzuki