第43期棋王戦予選 藤井聡太-豊川孝弘
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先手：藤井聡太 四段
後手：豊川孝弘 七段
▲７六歩 △８四歩 ▲２六歩 △３二金 ▲７八金 △８五歩
▲７七角 △３四歩 ▲８八銀 △７七角成 ▲同 銀 △４二銀（下図）
角換わりに。
上図以下
▲３八銀 △７二銀 ▲４六歩 △９四歩 ▲３六歩 △９五歩（下図）
気合の突き越しだけど、本譜では活きなかった。
本譜以下
▲３七桂 △３三銀 ▲２五歩 △４二玉 ▲６八玉 △６四歩
▲４五桂（下図）
ソフトが得意とする攻め筋。
単純だが、もう既に相当うるさい形。
この攻めの威力を見る意味で、
△４四銀の変化を研究すると、以下
▲２四歩△同 歩▲同 飛△２三歩▲３四飛（下図）
△２五角は▲３二飛成～▲２六金で潰される。
かと言って、△３三桂は▲１五角が急所（下図）
▲３三桂成△同 銀▲同 飛成△同 金▲３四桂が狙いだけど、
これが何とも受けが無い。△２五角は▲３五歩と伸びてきちゃうし。
という訳で、▲４五桂には△２二銀。
以下▲６六角（下図）
▲６六角ではいきなり▲２四歩も有力。
△同 歩▲同 飛△２三銀▲２九飛△２二歩が受けの手筋だけど、
そもそも、△２三銀には▲同 飛成△同 金▲６二銀で攻めが続く。
これもありそうな進行でしたか。
▲６六角は△２三銀を消しているので、
後手は▲２四歩が来る前に手を打たないといけない。
上図以下
△４四角 ▲２四歩 △同 歩 ▲同 飛（下図）
▲６六角と△４四角の交換は、
もし△６六角と取ってくれれば▲同 銀で、
先手の攻めが厚くなる、という意味を含んでいる。
ただ、上図で△２三銀にはどうするんだろう？
▲４四角△同 歩の形が忙しいからな・・・
うーん・・・
あぁ！
▲同 飛成△同 金▲５五銀（下図）って事？
後手の形が特殊で、６四の歩が浮いてるから成立しそうか。
▲６六角と△４四角の交換が活きてますね。
これは見落とす筋だなぁー。
この手が分かっていれば、
前述▲６二銀よりも▲５五銀の方が筋が良いから、
当然▲６六角と△４四角の交換を入れますね。
本譜は▲２四同飛に
△６五歩 ▲４四角 △同 歩 ▲５三桂成 △同 玉 ▲２二飛成
△同 金 ▲３一角 △４二飛（下図）
ガシャガシャ攻めて先手好調だけど、
△４二飛で意外に難しい。
▲５四銀△５二玉▲４五歩は△８四飛で大変。
上図以下
▲２三歩 △３二金 ▲４二角成 △同 玉 ▲２二銀（下図）
ガーン、そんな手が・・・
上図以下
△３三桂 ▲１一銀不成△５三玉 ▲２二歩成（下図）
卵が孵化しちゃうと攻めが切れないですね。
藤井四段、ソフトの将棋にもかなり精通してますね。
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