羽生善治三冠、ニコ生電王戦緊急対談「人間vsコンピュータ」 | 将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~

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オールラウンドプレイヤーを目指す序盤研究ブログです。最近は棋書 感想・レビューのコーナーで、棋書の評価付けもしています。

割と最近、羽生先生とドワンゴの川上会長が対談したんですが、
非常に興味深い見解なので掲載。

羽生善治三冠、ニコ生電王戦緊急対談「人間vsコンピュータ」1/3


羽生善治三冠、ニコ生電王戦緊急対談「人間vsコンピュータ」2/3


羽生善治三冠、ニコ生電王戦緊急対談「人間vsコンピュータ」3/3


色んな話をしているんですが、
将棋の技術面になぞらえて面白かったのは、

「曖昧な事を認識する能力は、コンピュータが人間を超える日が来る」
「反対側に進化するソフトと人間の思考が出会う日が来るのか」
「人間のインテリジェンスは、情報の圧縮アルゴリズム」
「圧縮効率が高くなると漏れが出る」
「進化は局所で起きる」
「ダメなんだけど良い所もある、という分野に可能性がある」
「あえて失敗出来るのが人間の強み」

といった項目。

必ずしも全て将棋の事を言っている訳じゃないんですが、
そういった側面から将棋を考えた時に、どんな答えが出るのか、
自分なりにまとめてみようと思うんですがー・・・


例えば、「ダメなんだけど良い所もある」手っていうのは、
どうしても評価は低い所からスタートしてしまう、というのがあって、
だからこそ、率が良いとされている手や方向性に身を委ねる訳ですよね。

何で評価が低いところからのスタートになるかと言えば
「人間のインテリジェンスは、情報の圧縮アルゴリズム」だからで、
それ自体は情報を効率良く処理する人間の最たる能力ではあるんだけれども、
「圧縮効率が高くなると漏れが出る」事によって、
例外的な物事を正しく判断する力が落ちてしまうんですね。

それを踏まえた上で「進化は局所で起きる」というならば、
「漏れ」こそが「局所」であり、進化の起きる場所な訳で、
このブログで馬鹿みたいに何度も言っている「偏見」なんてキーワードも、
こういった進化にいち早く対応する上で考えなくてはならないと思っているんです。

コンピュータの思考は、基本的に漏れが無い方向へ進化していますから、
「情報の圧縮アルゴリズム」である人間とは「反対側に進化」している訳です。
だからこそ「曖昧な事を認識する能力は、コンピュータが人間を超える日が来る」
なんていう見解が出てくるんじゃないかと思うんですが、
「反対側に進化するソフトと人間の思考が出会う日」が来た際、
人間はどのようにソフトや漏れといったものと向き合っているのか、という事を、
今から想定して動ける人間が今後強みを発揮すると思うんですね。

まぁ、自分の実力でそれを行っても勝率がアップするって訳では無いでしょうが、
時代を読む、次の行動を考えるという事をする際には必要になるだろうと思います。
将棋界では、もう暫く勝率の良い戦法を効率良く吸収する時代が続くでしょうが、
色んな意味で積極的に進化を起こそうとする勢力がどんどん出てきてます。
これは外から見たらある意味アグレッシブに、あえて失敗を続ける勢力になると思うんですが、
多分人間の進化、役割というのはそういった事になるんじゃないですかね。


また、
「勝利の方程式にはライバルがいる」
「将棋がソフトに負ける事について抵抗感があるのは、
人間が思考力の頂点に立っていたという自負があったから」
といった見解も「なるほどなー」と思いましたが、
技術的な話となぞらえるのは難しいので、このブログでは割愛します。


まぁ、自分はこんな風にまとめてみたんですけど、色々考えさせられる動画なので、
面白そうだと思ったら一度見てみて下さい。

追伸
ニコニコ動画での三大人気コンテンツに「将棋」が入っているそうで、
将棋ファンとして素直に嬉しいです(笑)

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