久しぶりにネットで知り合いと指しました。
新型を研究してきた、と言う事なので
ブログに載せたいと思います。
→中飛車の定跡研究一覧
先手超速▲3七銀 対 後手ゴキゲン中飛車 粘りの化身の巻
第1譜 研究家 |
途中図(△5二飛まで) |
初手からの指し手
▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩▲2五歩△5二飛▲4八銀△5五歩▲6八玉△3三角▲3六歩△4二金▲3七銀△5三金▲4六銀△4四金(第1図)
将棋倶楽部24でフラフラ観戦していたら、知り合いの6段の方を見つけたので対局。この方は研究家なので、いつも独自の研究をぶつけてくる。それを初見で対応するのがいつものパターンなのだ。本局は相手のリクエストでゴキゲン中飛車 対 超速▲3七銀へ。第1図△4四金が狙っていた構想のようだ。
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第2譜 錯覚 |
第1図(△4四金まで) |
第1図からの指し手
▲5八金右△6二玉▲6六歩△5六歩▲同 歩△同 飛▲6七金△5一飛▲7八玉△7二玉▲6八銀△8二玉▲5七銀上△4二銀(第2図)
初めて見る手なので時間が欲しいが、残念ながら30秒将棋である(笑)本譜は一番穏やかな順を目指したもの。振り飛車で中央に金を使うと、△3一銀の活用が難しくなるのがパターンなので、そこを突きたいと思った。
しかし、その思惑と指し手は一致していなかった。第2図で錯覚があったのだ。
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第3譜 作戦負け |
第2図(△4二銀まで) |
第2図からの指し手
▲5六銀△5三銀▲3七桂△5四銀▲2四歩△同 角▲7九角△7二銀▲1六歩△5五歩▲4五銀左△同 銀▲同 銀△同 金▲同 桂△5六銀(第3図)
第2図では▲3七桂が利くつもりだった。△5三銀に▲4五桂を用意し、本来ならピッタリの手である。しかし、▲3七桂には△3五歩が利く。▲2六飛で受かる予定が、△1五角▲1六飛△1四歩で自信無し。以下▲3五歩には△同 金が利く。この錯覚は痛かった。
加えて▲2四歩が悪手。錯覚の後なので焦ってしまった。第3図は見るのも嫌気が差す。
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第4譜 粘りの化身 |
第3図(△5六銀まで) |
第3図からの指し手
▲7七金△4五銀▲2四角△同 歩▲同 飛△8五桂▲5二歩△同 飛▲2一飛成△5六銀▲8六金(第4図)
金を取られてはいけないので▲7七金。しかし、桂を取られてしまうのは大きな痛手である。そして△8五桂が痛打で、金桂交換はイコール金損を意味するのでここでは全然ダメ。△5六銀は意外で、△5一飛が嫌だった。▲8六金は粘りの化身になるのを心に決めた一着である。
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第5譜 面白くなったと思いきや |
第4図(▲8六金まで) |
第4図からの指し手
△6七角▲8八玉△8九角成▲同 玉△7七桂不成▲9八玉△6九桂成▲1七角△4四桂▲8九金△7九金▲8八金△6八成桂▲9六歩△7八成桂▲7五金(第5図)
後手はこの瞬間に決めてしまえば良いのでやりたい放題だ。△6七角から角を叩き捨てて強引に寄り形を作ってきた。私の楽しみは相手が無茶苦茶やってきたのを凌いで反撃に出る事。しかし相当タイミングは掴めそうにないので「粘りの化身」になるしかないのだ。▲1七角と打った時は面白くなったと思ったが、△4四桂で大した事が無かったのは残念。後手のパンチが続く。
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第6譜 微妙な楽しみ |
第5図(▲7五金まで) |
第5図からの指し手
△6七銀成▲7八金△同 金▲9七玉△8八銀▲8六玉△7七銀不成▲9七玉△8八金▲6九桂△9九金▲7七桂△同成銀▲8六玉△6七金▲9五歩△8四香▲8五桂△6六金▲6二歩(第6図)
平凡に寄せられて数手で投了、かと思いきや、相手もあまりの良さに手が緩む。△7七銀不成▲9七玉となった時、△8六金と捨てられたら明快だったはず。そこを△8八金としたので▲6九桂で微妙な楽しみが生じた。
第6図▲6二歩は待望の反撃。
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第7譜 最後の反撃 |
第6図(▲6二歩まで) |
第6図からの指し手
△8五香▲同 玉△8四歩▲9六玉△9四歩▲同 歩△9五歩▲同 玉△8三桂▲8四玉△5四飛▲7四香△同 歩▲9三銀(第7図)
▲6二歩が刺さったので、相手も決めるしかない。まぁ決まらないはずは無いけど、決めなくても良い状況よりはましだ(笑)端に追い詰められて、端歩を突かれて、ダメはダメなのだが、一応最後の反撃を狙っていた。第7図▲9三銀がそれ。ヤケクソとも言うが、一応王手がかかった。
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第8譜 ヤケクソ連発 |
第7図(▲9三銀まで) |
第7図からの指し手
△同 香▲同歩成△同 桂▲9一角△9二玉▲8五金△7五歩▲6四香△9一玉▲6一龍△同 銀▲8二金△同 玉▲7三銀△9二玉▲6一歩成△6五角▲7四銀△同 角▲9四歩(第8図)
端で清算後、▲9一角がヤケクソ第二弾。元が負けの将棋なので何でもありだ(笑)△同 玉もあるが▲6一竜から王手が続くので△9二玉は実戦的な手。しかし▲8五金から角の利きを活かして▲6四香と打ち、先手玉は微妙な耐久力を得た。△6五角に対する▲7四銀はヤケクソ第三弾といった感じで、△7四金からの詰めろを銀の犠打で回避し、▲9四歩と詰めろを掛けた。「桂頭の玉寄せにくし」の形になり、少し難しくなったようにも思えたが・・・
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第9譜 追い上げ及ばず |
第8図(▲9四歩まで) |
第8図からの指し手
△9八飛▲7四玉△8五桂▲7一と△9四飛成▲6三玉△5三金▲7二玉△7四龍(投了図)
追い上げもここまで。第8図から△9八飛が詰めろ逃れの詰めろである。元が駒損の将棋なので、こうなるとどうしようもない。あと一枚、歩以外の駒があれば難しいんだけどなぁ。▲7二玉は一瞬詰めろになっているが、最終手△7四龍が更なる詰めろ逃れの詰めろで、終幕となった。
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総括 |
投了図(△7四龍まで) |
作戦負けの差が、いつまでも埋まりませんでした。▲3七桂が指せなかったのが原因なので、跳べるように改良すればもう少しマシになるかと思います。
私自身は超速▲3七銀に対し、他の対策でも指せると思っているので△4四金型を指す可能性は低いですが、面白いと思うので、興味があれば指してみるのも良いかと思います。
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最近勝率が下がっています。
元の実力通りと言う説があるのですが(笑)
もう少し頑張りたいです。