読者の皆様こんにちは。資格の勉強の影響が将棋に現れている(?)雁木師でございます。
さて、4月より「将棋大好き雁木師の将棋本探究」から「将棋大好き雁木師の新将棋文化創造研究所」にリニューアルした当ブログは、本日より本格的に再始動いたします。
今日は、自作の詩などを発表する将棋ポエムの記事でございます。まずはさっそく、私の作品を紹介します。
「振り駒」
5枚の歩兵が
手の中へ
シャカシャカシャカシャカ
シャカシャカシャカシャカ
駒音高く
5枚の歩兵が
両手の中で
舞い上がる
パッと地面に
落ちていく
歩兵が3枚
と金が2枚
これで決まった
先手と後手が
5枚の歩兵は
役目を終えて
盤上に戻る
定刻までは
もう少し
時が来るまで
静けさは続く
解説:私の初めての将棋ポエムはいかがだったでしょうか。ここからは、作品の解説をしたいと思います。まずは、詩の構造について触れていきます。
一口に「詩」と言いましても、分類によって作品の個性も変わります。分類形式は、「言葉」と「形式」です。言葉は以下の2通りに分かれます。
文語詩…昔の文章語(文語)で書かれた詩
口語詩…今の言葉(口語)で書かれた詩
形式は以下の3通りに分かれます
定型詩…音数や行数に一定の決まりがある詩。五音と七音のリズムを持つものが多い。
自由詩…音数や行数に決まりのない詩
散文詩…改行しないで文章のように書かれている詩
詩を分類するときは、言葉の種類と形式を組み合わせて「文語定型詩」や「口語自由詩」といった表現をすることも多いです。
というわけで、私の今回の詩を分類形式に当てはめてみました。結論から言えば「口語自由詩」のタイプでしょうか。
根拠としては音数なのですが、今回は一行ごとの音数を五音と七音をベースにした定型詩を目指しました。しかし、文章を添削していく中で五音と七音だけでは表現の幅が狭まってしまうことやリズムがつかみにくいこと。五音と七音を組み合わせて作成した形も、具体的な一定のリズムではないということです。
また、八音の音数も取り入れてみたことも、口語自由詩と判断した要因です。このあたりは俳句の表現技法の1つである「字余り」を口語詩に応用した形にしてみようということで取り入れてみました。
今回の表現のポイントとしては、振り駒の「音」です。将棋の中継やABEMAトーナメントをご覧の方は見慣れた光景、いや、聴きなれた「音」かもしれませんが、振り駒をするとどうしても「音」が鳴ります。今回は「シャカシャカ」を繰り返すという表現を用いてみました。
これは、「オノマトペ」という技法です。またの名を擬態法と言いますが、音や声、物事の様子などを文字に起こして表現する修辞法です。今回のオノマトペは、振り駒の音の性質が物事の音ということで「擬音語」という表現法に分類されます。
オノマトペ以外にも、詩の技法はいろいろあります。こうした技法や前述の分類形式を知っておくと、詩を鑑賞するときに便利かもしれません。詳しくは後述の参考文献をご参考いただければと思いますが、私も詩を作ってみて意外と奥が深いなと感じました。短歌は三十一音、俳句や川柳は十七音で表現するのでその制約の中で作品を生み出す難しさがありますが、詩は制約があまりないぶんだけに奥が深いなというところです。まだまだ将棋ポエムの境地に達するには道が果てしないなと思いました。
※今回の詩の解説の参考文献はこちらのサイトから。
続いては、将棋初心者の方向けの将棋用語の解説です。今回は作品タイトルの「振り駒」についてご説明いたします。振り駒とは将棋においてどちらが先に指すかを決めるやり方です。プロ棋士の対局では、記録係が段位の高い対局者の歩兵を5枚取って駒を両手の中で振ってから地面に落とし、歩兵が多いかと金が多いかでどちらが先手か決まります。歩兵が多い場合は段位の高い対局者が先手、と金が多い場合は段位の低い対局者が先手となります。
プロ棋戦の場合、タイトル戦の第1局と最終局で振り駒をします。また、トーナメント棋戦の場合は必ず振り駒で先手と後手を決めます。リーグ戦形式の棋戦(順位戦、王位戦挑戦者決定紅白リーグ、王将戦挑戦者決定リーグなど)では、あらかじめ先手と後手が決まっているので振り駒をすることはありません(ただし、同星で並んでプレーオフで挑戦者を決める場合などは振り駒をします)。
アマチュアの大会などでは対局者自身で振り駒をすることもあります。その場合は、歩兵が多い場合は振った人が先手、と金が多い場合は振らなかった人が先手となります。
さて、今回の「振り駒」はプロ棋戦におけるタイトル戦の第1局の朝の対局風景を想像して書いてみました。将棋のタイトル戦は午前9時に対局開始ですが、対局者は大体対局開始の15~20分ほど前に対局場に入室され、お互いに一礼して、タイトルホルダーが駒箱を開けてから駒を並べます。そして、駒をお互いに並べ終えてから記録係がタイトルホルダーの陣地から歩兵を5枚取って振り駒をします。
今回は記録係が歩兵を5枚取って振り駒を始めてから終わるまでの流れを詩にしてみました。こうして対局中継の一瞬を切り取るのも面白いなと思い、あえてミクロの世界を表現してみました。
以上で今回の作品発表は終了です。今回の作品のご感想やご意見、またこんなテーマを詩にしてほしいというリクエストなどがございましたら、ぜひコメントにてお寄せください。詩のテーマについては将棋に関するものなら何でもOKです。できる限り、作品化を目指してまいります。次回の作品発表は5/14(日)を予定しております。ぜひ、楽しみにお待ちください。
近況:クリンネストへの道
ここからは私の近況についてお話ししたいと思います。今回は私が目指す資格「クリンネスト」についてです。
クリンネストとは「クリンネス(cleanness=洗浄)」と「スペシャリスト(specialist=専門家)」を掛け合わせた言葉で、生活空間を清潔に保つメソッド(方法)とスキルを身につけて実践するお掃除のプロフェッショナルを意味します。現在私は、お掃除のプロフェッショナルを目指して勉強と実践の日々を過ごしています。
この資格を目指すきっかけは先月末の「重大発表」の記事で詳しく書きましたので割愛させていただきますが、お掃除を極める道も一筋縄ではいきません。
皆様は普段、ご自宅のお掃除はされていらっしゃいますか?実は私はクリンネストの資格の勉強をするまでは、自宅(実家)のお掃除は母に任せっきりという状況でした(私の仕事は介護施設の掃除がメインなのですが…)。そんな私が突然お掃除の勉強とその実践を始めたわけですから、母も少々困惑しているという状況です。特にお掃除で使用する道具と、手順、やり方などで母と食い違うこともしばしば。
さらに大きな問題なのは、どこまで家族のテリトリーに踏み込んでもよいものか。自宅は一戸建ての2階建てで、私の生活スペースは2階にあります。将来的には自宅のすべてをキレイにしたいのですが、当然家族と言えども、他人のプライベートな空間に勝手に入るわけにはいきません。
なので、まずは2階の自分の部屋のお掃除から勉強の実践を始めることにしました。やはり自分の部屋のお掃除がこなせなければ、そこから先は苦戦するという感じです。しかし部屋のお掃除をするのも一苦労で、まずは物の整理から始めなくてはならない状況からのスタートでした。特に将棋関連を中心に本を処分するのは苦戦しました。今から思えば、整理収納アドバイザーの資格を先に目指したほうがよかったのかとも思いましたが、まずは今のお掃除のスペシャリストを目指して頑張りたいと思います。
で、この勉強が将棋にどう影響したのかというと…。確実に将棋の勉強量が減りました。資格の勉強前は、将棋本を読んで勉強する日々でしたので、当然将棋の勉強と実戦を重ねてきました。私はもともと将棋の勉強量はそんなに多くはなく、対局の実戦が勉強と思って指していたタイプです。そこに棋書を読みこむ勉強を加えて実戦に臨むという感じでした。
しかし、資格の勉強を始めてから将棋本を読んでの勉強はほとんどしなくなりました。職場の休憩中に将棋クエストの「詰めチャレ」をこなす程度で、将棋ウォーズでの対局も減らしました。
肝心の成績ですが、将棋ウォーズは正直苦しい状況です。昨年の大みそかに10分切れ負けにてようやく二段昇段を果たしましたが、今はその二段でもがいています。将棋倶楽部24については、今週はまずまずのスタートです。私は将棋における得意形は右玉という唯一無二のエース戦法を持っていますが、右玉にさせてくれないときにどう対応するかが課題の1つ。その点に関しては、今月の最終日曜日の将棋の近況報告で詳しく述べたいと思います。
さて、長々と話してきましたが、今日はここまでとさせていただきます。本日も長文となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。