・音のない雨を見ているバスの窓雨の匂いのする髪をして /西田美千子
・鳥たちよ川面にうかぶまやかしの夕陽に翼焼かれつつ飛べ / 同
・大陸を向いて位置する砂浜にわたしも砂のひとつぶになる / 同
1977年『短歌研究新人賞』受賞作より
この作者が、受賞した1977年(昭和52年)当時は、
口語を使っている作者は、まだ少なかった頃ですね。
その後10年ほどして受賞した俵万智さんの頃には、
口語で歌う作者も増えていましたが。
ところで、この歌を読むと、
>・大陸を向いて位置する砂浜にわたしも砂のひとつぶになる
日本海を見る砂浜を思い連想してしまうことがありますね。
1977年というと、横田めぐみさん拉致事件は、1977年11月15日に起きています。
拉致事件が明らかになるのは、ずっと先のことでもあり、
「短歌研究」の応募から受賞までには、同年の7月1日締め切りですから、
タイムラグがありますけれど、短歌の予言性を感じさせもし、
全国で謎の蒸発・失踪・消息不明事件が多発していたのかもしれないとも、
そのような社会性には関係なく、抒情的な内面の物語を詠んでいる
だけかもしれないとも思います。
連作の30首で読むと、何の関係もなく書かれた歌のようですが、
現在の時間から読むと、ついつい連想してしまうというわけです。
・河口には影絵遊びの浚渫船「泣く」と書きたき鳥たちの声 西田美千子
・鳥たちよ川面にうかぶまやかしの夕陽に翼焼かれつつ飛べ / 同
・大陸を向いて位置する砂浜にわたしも砂のひとつぶになる / 同
1977年『短歌研究新人賞』受賞作より
この作者が、受賞した1977年(昭和52年)当時は、
口語を使っている作者は、まだ少なかった頃ですね。
その後10年ほどして受賞した俵万智さんの頃には、
口語で歌う作者も増えていましたが。
ところで、この歌を読むと、
>・大陸を向いて位置する砂浜にわたしも砂のひとつぶになる
日本海を見る砂浜を思い連想してしまうことがありますね。
1977年というと、横田めぐみさん拉致事件は、1977年11月15日に起きています。
拉致事件が明らかになるのは、ずっと先のことでもあり、
「短歌研究」の応募から受賞までには、同年の7月1日締め切りですから、
タイムラグがありますけれど、短歌の予言性を感じさせもし、
全国で謎の蒸発・失踪・消息不明事件が多発していたのかもしれないとも、
そのような社会性には関係なく、抒情的な内面の物語を詠んでいる
だけかもしれないとも思います。
連作の30首で読むと、何の関係もなく書かれた歌のようですが、
現在の時間から読むと、ついつい連想してしまうというわけです。
・河口には影絵遊びの浚渫船「泣く」と書きたき鳥たちの声 西田美千子
