今週は中京競馬場でCBC賞、札幌競馬場で札幌記念が控えているが、その前に14日の盛岡競馬場で交流ダートJpnIIIのクラスターカップが、15日の門別競馬場で交流ダート重賞JpnIIIの北海道スプリントカップがある。どちらも出走馬・枠順が決まったので、取り上げていきたい。

 

◯クラスターカップ(JpnIII) ※8/14

このレースは、盛岡競馬場のダート1200mで争われる3歳以上の重賞競走である。マーキュリーカップと同じく、岩手競馬名物の夏重賞であるが、こちらは短距離向けの競走である。当初は12日開催予定だったが、台風5号接近に伴い、出馬投票のやり直しは行わず、14日開催に変更して実施される。そのため発走時刻は17時05分、第12競走として行われる。

 

盛岡競馬場の現在地移転に伴い、1996年にクラスターカップが創設された。グレード格付はJpnIII(当初はGIII)。以来、水沢競馬場で2007年・2008年とダート1400mで実施してきた以外、盛岡競馬場開催のダート1200mで変更はない。負担重量はグレード別定である。

 

出走枠はフルゲート14頭までに対し、JRA所属馬が5頭、地方他地区から5頭、岩手競馬から4頭までと定められている。

岩鷺賞の勝ち馬に限り、本レースへの優先出走権が与えられる。なお、地方他地区の所属馬が本レースで3着以内に入ると、10月開催のマイルチャンピオンシップ南部杯への優先出走権が与えられる。

本年は、以下の13頭が出走する。

 

1-1 サンエイウイング(岩手、山本聡哉)

2-2 ジレトール(JRA、武豊)

3-3 ルチルクオーツ(岩手、佐々木志音)

4-4 アヴェントゥリスト(岩手、陶文峰)

4-5 スペシャルエックス(北海道、高松亮)

5-6 ゲンパチプライド(岩手、村上忍)

5-7 ドンフランキー(JRA、池添謙一)

6-8 ユニコーン(岩手、菅原辰徳)

6-9 ケイアイドリー(JRA、和田竜二)

7-10 キモンリッキー(岩手、山本政聡)

7-11 クロシジショー(JRA、戸崎圭太)

8-12 コスタノヴァ(JRA、クリストフ・ルメール)

8-13 ビクトリールーラー(岩手、鈴木祐)

 

○JRA勢優勢か?

今年は13頭立てのクラスターカップ。上位人気で決まることも多いが故に、穴馬狙いはかえって危険をもたらす。

まず有力馬としては、ドバイゴールデンシャヒーン2着の最重量馬ドンフランキーだ。昨年の同レース2着馬でもあり、この時はプロキオンステークスからの臨戦だったが、今年はドバイゴールデンシャヒーンからの長期休み明けになる。昨年の東京盃以来の勝ち鞍を手に入れられるか?兵庫ゴールドトロフィー2着馬のケイアイドリーもドバイゴールデンシャヒーンからの参戦で、こちらは前回騎乗したクリストフ・ルメール騎手がコスタノヴァに騎乗する関係で、2021年1月以来3年半ぶりとなる和田竜二騎手に乗りかこ2

 

レース紹介|クラスターカップ 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

データ分析|クラスターカップ 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

クラスターカップ(Jpn3) 出馬表 | 2024年8月14日 盛岡12R 地方競馬レース情報 - netkeiba

出馬表|地方競馬情報サイト (keiba.go.jp)

 

○北海道スプリントカップ(JpnIII) ※8/15

このレースは、門別競馬場のダート1200mで争われる重賞競走である。20時00分発走の第11レース目で行われる。今年から出走条件が従来の3歳以上から3歳馬限定競走となり、開催時期を6月上旬から8月中旬に変更し、10月開催の大井競馬で実施される東京盃、そして秋の大一番JBCスプリントへつながる前哨戦に変わる。

 

1959年~1996年まで行われていた短距離の「金杯」を交流重賞に格上げするのと同時に、1997年創設。全国各地から短距離が得意な出走馬が門別競馬場に集まるのが特徴であった。

創設時は1000mの距離で、2008年までは札幌・旭川いずれかの実施であったが、2009年以降は門別競馬場開催に統一されている。2010年から現在の1200m開催に延長している。地方所属馬の優勝は、大井競馬場所属馬が1回(1998年カガヤキローマン)、ホッカイドウ競馬所属が2回(2000年オースミダイナー、2020年メイショウアイアン)ある。

 

出走枠は、JRAから4頭、ホッカイドウ競馬以外の地方他地区から4頭、残り8頭はホッカイドウ競馬所属馬で固められ、最大16頭までの出走が可能である。本レースへのトライアル競走は指定されていないが、門別競馬のネクストスター北日本・フロイラインスプリント・グランシャリオ門別スプリント・星雲賞などといった短距離のオープンクラスで好成績を残しているか、また他地区の地方競馬では園田競馬の交流ダート重賞である兵庫チャンピオンシップ・大井競馬の優駿スプリント・船橋競馬の習志野きらっとスプリント・盛岡競馬のハヤテスプリントなど、JRAでは3歳馬限定のヒヤシンスステークス・昇竜ステークス、3歳以上の特別ダート戦であるリボン賞・福島競馬のTUF杯などや3歳以上2勝クラス戦のダートの条件戦を勝ち上がった場合も成績は考慮される。出走する騎手は、夏競馬で主に札幌・函館競馬などへ騎乗する騎手がメインで、東北地区や西日本地区からの参戦はやや少ない傾向にある。

本年の出走は以下の13頭。

 

1-1 ジョーローリット(JRA、岩田康誠)

2-2 オスカーブレイン(北海道、阿部龍)

3-3 ティントレット(大井、矢野貴之)

4-4 ピコイチ(北海道、落合玄太)

4-5 エスカル(JRA、松山弘平)

5-6 エートラックス(JRA、鮫島克駿)

5-7 リコーシャーマン(北海道、小野楓馬)

6-8 トラジロウ(北海道、桑村真明)

6-9 ヴィヴィアンエイト(北海道、服部茂史)

7-10 チカッパ(JRA、武豊)

7-11 オソレ(北海道、吉本隆記)

8-12 ストリーム(北海道、岩橋勇二)

8-13 デュアルロンド(北海道、松井伸也)

 

◯難関の3歳重賞

前記したように、今年から北海道スプリントカップは3歳馬限定の重賞競走に変わり、開催時期も2か月後ろ倒しになった。そのため、佐賀競馬のJBCスプリントを目指すにあたって、どの馬も負けられない戦いとなる。もちろんJBCスプリントまでの間には、3歳以上の交流ダート重賞である東京盃もあるので、こちらの前哨戦にもつながるといって過言ではない。重賞レースの勝ち鞍かそれに近い成績を残していることが前提であろう。

まず軸になるのは、3連勝中のエートラックスとエスカルの2頭である。エートラックスは、前走の兵庫チャンピオンシップで勝利し、今回は約3か月少々の休み明けとなる。小倉競馬のネモフィラ賞で組んだ鮫島克駿騎手と組み、重賞勝ちの勢いに乗りたいところだ。エスカルもJRAのダートの条件戦で1勝クラスから3連勝してオープンクラス入りを果たした。今回はそれまでの松若風馬騎手ではなく、札幌記念開催週は騎乗停止で乗れなくなった松山弘平騎手がここで騎乗し、勢いをつけたいところである。この2頭を軸に、兵庫チャンピオンシップ2着馬チカッパ、星雲賞勝ち馬トラジロウ、ハヤテスプリント勝ち馬オスカーブレイン、優駿スプリント勝ち馬ティントレットなど、13頭が集まった。勝利するのは…?

 

レース紹介|北海道スプリントカップ 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

北海道スプリントカッ(Jpn3) 出馬表 | 2024年8月15日 門別11R 地方競馬レース情報 - netkeiba

出馬表|地方競馬情報サイト (keiba.go.jp)