23日には、春開催の総決算である宝塚記念が待っている。
宝塚は、京都競馬場の芝・外回り2,200mで争われるGIレース。WIN5対象レースの5つ目である。
競走名はずばり、阪神競馬場の所在地である「宝塚」に因んでおり、宝塚歌劇団が有名である。GIレースでは唯一、オリジナルのファンファーレが流される。負担重量は定量戦で、58キロを基本に牝馬が出走する場合は-2キロ減量となるが、3歳馬が出走する場合は53キロの負担重量となり、3歳牝馬が本レース出走の場合は51キロの負担重量になる。
宝塚記念の創設は1960年。年末の有馬記念にならって、春の上半期の総決算である…が、有馬記念より若干華やかさに欠ける。ファン投票で選ばれた人気馬上位10頭に優先出走権が得られるものの、古馬や注目されている3歳馬は、疲労蓄積の観点から本レースに出ない傾向が多い。秋のGIレース(凱旋門賞など海外GI含む)に備えて、十分な休養が必要とされているからだ。当初は芝1800mであったが、1961年より2000m、1966年に現行の2200mとしている。
なおこのレースの勝ち馬には、当該年のアメリカ競馬で行うブリーダーズカップ・ターフへの優先出走権・輸送費用の一部負担などの他、オーストラリアのGIレースであるコックスプレートへの優先出走権が与えられる。
ここ数年は牝馬が本レースを制覇・好走することが多く、2019年のリスグラシュー及び一昨年のクロノジェネシスはこの宝塚記念を優勝し、同年の有馬記念も出走して、見事に同一年の春秋グランプリを制覇した。またクロノジェネシスは、その後の有馬記念で有終の美を飾れなかったが3着に奮闘している。
ただこのレース、意外にも荒れやすい傾向がある。その例として、2015年の優勝馬ラブリーデイは、宝塚記念3連覇を狙ったゴールドシップがスタートで大きく立ち遅れたのを背に、最後の直線コースで後ろを突き放しての優勝を果たしている。また、2018年の優勝馬ミッキーロケットは、最後の直線コースで怒涛の追い上げを見せた香港馬ワーザーの追撃を振り切っている。この馬に騎乗していた和田竜二騎手は、同年にテイエムオペラオーの急死があり、それに捧げる勝利として注目された。荒れたレースでもあったが、気にしない人もそれなりにいたであろう。
本年の出走は13頭立てとなっている。(※通常の宝塚記念はフルゲートに満たないことが多く、だいたい12頭～16頭程度。) 今年は雨予報が出ているので、馬場のチェックを見極めながらデータ分析していきたい。
◆牝馬に注目。(※なお本年の牝馬の出走は、ルージュエヴァイユのみ)
◆基本的には前回が海外を含むGIレースであるが、10着以下でなければ巻き返しのチャンスはある。GIレース以外で選ぶ場合は、目黒記念・鳴尾記念などで3着以内の成績を残している必要がある。
◆海外のレースを含むGII以上のレースで勝ち鞍がある。
◆勝ち馬を予想する場合、4歳・5歳馬を狙いたい。
◆上位3番人気以内が強いものの、人気薄の好走も多いので注意。
◯今年は淀の上半期総決算
2024年も気が付けば半分が終わろうとしている。その上半期総決算となるのが、宝塚記念だ。有馬記念とは違い、秋以降の大レースに備えることが多く、ここで引退する出走馬は殆どいないが、宝塚記念のレース後に故障が発生し、長期休養や現役引退を余儀なくされるケースが稀にある。果たして、悲哀こもごもはあるのだろうか。
出走馬を見ると、注目されるのはやはりファン投票1位のドウデュースであろう。ドバイターフは不完全燃焼で終わったが、2走前の有馬記念は見事な差し切り勝ちを決めており、グランプリ男武豊騎手の見事なエスコートであった。今年は阪神競馬場ではなく、武豊騎手が得意としている京都競馬場の決戦。前回実施は2006年、そうディープインパクトが勝った年なのだ。勝てばそれ以来18年ぶりになるが、雨を切り裂けれるか？
対抗はジャスティンパレスで、こちらは前走ドバイシーマクラシック4着からの参戦。4戦4勝と相性がいいクリストフ・ルメール騎手騎乗だが、今回は内枠となり、しかも当日の予報は雨。馬場が悪くなると、極端に成績が落ちてしまうだけに、スタミナが問われるレースとなりそうだ。活かし切れるか？
他にも目黒記念勝ち馬シュトルーヴェ、大阪杯覇者ベラジオオペラと2着馬ローシャムパーク・3着馬ルージュエヴァイユ、京都競馬場を得意とする天皇賞(春)2着馬ブローザホーンと3着馬ディープボンド、京都大賞典・今年の京都記念を制覇し、道悪馬場もこなせるグランプリ男池添謙一騎手が騎乗のプラダリアなど、上半期総決算の宝塚記念を制覇するのは…？
今回のWIN5の対象レースはこちら。
1-甲州街道ステークス
2-サイレンススズカカップ
3-大沼ステークス
4-パラダイスステークス
5-宝塚記念
WIN5対象レース | 2024年6月23日 レース情報(JRA) - netkeiba