今週は京都競馬場・東京競馬場・函館競馬場の2か所開催になり、宝塚記念も待っているが、その前に6月19日の浦和競馬場で交流ダート重賞JpnIのさきたま杯があり、こちらを取り上げたい。

 

○さきたま杯(JpnI)

このレースは、浦和競馬場のダート1400mで争われる3歳以上の重賞競走となる。レース名は、浦和競馬場のある埼玉県からとっている。今年から浦和競馬場の交流ダート重賞競走では唯一のJpnIの格付けになり、春開催及び上半期の短距離ダート決定戦として、より明確化な位置付けとされた。17時45分発走の第11レースで行われる。

 

さきたま杯は1997年に創設され、当初は秋の開催で実施されていたが、2005年に初夏の開催へ移動している。距離は開始当初から1400mのままで変更はない。浦和競馬場は、敷地面積が他の競馬場と比べて狭く、コースの途中には橋が設けてある特殊タイプ、第4コーナーからゴールまでの距離が200m少々のため、波乱を呼ぶことが稀にある。そのため出走頭数は、最大12頭までになっている。地方交流馬の優勝は、川崎競馬場所属が1回(2004年ロッキーアピール)、船橋競馬場所属が1回(2011年ナイキマドリード)、大井競馬場所属が2回(2016年ソルテ、2022年サルサディオーネ)、兵庫競馬が1回(2023年イグナイター)だ。2・3着以内に地方所属馬が入ることもそれなりにある。

 

出走枠は、JRA・地方所属馬がそれぞれ選定した中から12枠の分が与えられる。なお交流ダートJpnIのかしわ記念で2着以内に入った南関東所属馬のうちの最先着馬と、プラチナカップの勝ち馬に本レースの優先出走権が与えられる。上記からもある通り今年から3歳馬の出走も可能になっているが、3歳馬が出走するにはプラチナカップで勝利するか、南関東の重賞レースに出走して勝ち鞍を増やし、賞金を稼ぐ必要がある。

本年は以下の12頭が出走する。

 

1-1 アランバローズ(船橋、御神本訓史)

2-2 シャマル(JRA、川須栄彦)

3-3 サヨノグローリー(船橋、澤田達哉)

4-4 アマネラクーン(船橋、森泰斗)

5-5 イグナイター(兵庫、笹川翼)

5-6 ティーズダンク(船橋、和田譲治)

6-7 レモンポップ(JRA、坂井瑠星)

6-8 サンライズホーク(JRA、ミルコ・デムーロ)

7-9 バスラットレオン(JRA、内田博幸)

7-10 オメガレインボー(浦和、吉原寛人)

8-11 ダガノビューティー(JRA、石橋脩)

8-12 リコーシーウルフ(大井、今野忠成)

 

◯イグナイター連覇か?道悪馬場巧者シャマルのリベンジか?チャンピオンズカップ覇者レモンポップか?他馬の奮闘か?

ここ2年はサルサディオーネ、イグナイターと地方競馬所属馬が勝利しているさきたま杯。今年はドバイゴールデンシャヒーン5着からの参戦でイグナイターが連覇に挑む。連覇経験があるのは、2009年・2010年スマートファルコンと、2014年・2015年ノーザンリバーの2頭のみだが、いずれもJRA所属馬。地方所属馬初のさきたま杯連覇を狙いたいところだ。

対するは、前回のかしわ記念を堂々たる逃げ切り勝ちで、人馬ともに交流ダートJpnI初制覇を決めたシャマル。昨年はレース中に馬体故障を発生し、無念の競走中止となり、そのあとのプロキオンステークスも競走除外の不運に見舞われた。そこから休養を経てしっかりと立て直し、東海ステークスこそ7着だったが、鞍上を川須栄彦騎手に戻した成果は徐々に出始め、かきつばた記念は4着、黒船賞は久しぶりの勝利を手にし、かしわ記念も道悪馬場を味方に見事勝利を手にした。火曜日に雨予報が出ており、道悪馬場ならもってこいのものだ。引き続き川須栄彦騎手で継続騎乗となり、昨年のリベンジを果たしたいもの。

サウジカップは馬場が合わず惨敗したが、昨年のJRAダートチャンピオンを勝ったレモンポップは、南関東競馬初参戦…なのが気になるところだ。マイルチャンピオンシップ南部杯は先行して逃げ切り勝ちを決めただけに、逃げれるか?

シャマルと同じかしわ記念に出走して2着のタガノビューティー、プラチナカップ覇者アマネラクーンと3着馬アランバローズ、ゆりかもめオープンを勝ったリコーシーウルフ、黒船賞は惨敗したが、かきつばた記念を制覇しているサンライズホークなど、短距離ダートに相応しいメンバーが出揃った。上半期の短距離ダートを制覇するのは?

 

さきたま杯[指定交流(Jpn1) 出馬表 | 2024年6月19日 浦和11R 地方競馬レース情報 - netkeiba

レース紹介|さきたま杯 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

データ分析|さきたま杯 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

出馬表|地方競馬情報サイト (keiba.go.jp)