前回に続き、京都競馬場・東京競馬場・函館競馬場の3会場体制で行われるが、その前に川崎競馬場でJpnIIの関東オークスが6月14日開催で控えており、これを先に触れたい。

 

関東オークスは、川崎競馬場のダート2100mで争われる3歳牝馬限定の交流ダート重賞競走である。南関東競馬における3歳牝馬クラシックの最終戦にあたる。

 

関東オークスの創設は1965年、当初は南関東所属の限定競走として5月ないし6月開催、1700mの距離だった。1968年から2000m、1998年に2100mへ延伸した。2000年に交流ダート重賞へ昇格、JpnIIIへ格付けされ、その後順次格上げされつつ2007年に現行のグレードになっている。交流ダート重賞化以降の地方所属馬の優勝は3回あり、川崎競馬場所属馬が1回(2005年テンセイフジ)、船橋競馬場所属馬が2回(2006年チャームアスリープ、2012年アスカリーブル)あり、このうち牝馬三冠を達成しているのはチャームアスリープだけとなっている。

 

出走枠はフルゲート14頭に対し、JRAから4頭、そのほかは地方競馬で固められる。

地方競馬所属馬は、浦和の桜花賞で1着、大井競馬場の東京プリンセス賞で2着以内に入れば、関東オークスに出走することができる。また本競走で上位2着以内に地方所属馬が入ればスパーキングレディーカップへの優先出走権がそれぞれ与えられる。今年9月末に移行開催する船橋競馬のマリーンカップにもつながると言えようか。

なお本年の出走11頭である。

 

1-1 スピナッチバイパー(川崎、達城龍次)

2-2 メイショウヨシノ(JRA、団野大成)

3-3 イゾラフェリーチェ(JRA、戸崎圭太)

4-4 シンメループス(浦和、西啓太)

5-5 プリンセスアリー(浦和、森泰斗)

6-6 アンデスビエント(JRA、田口貫太)

6-7 ローリエフレイバー(大井、笹川翼)

7-8 グラインドアウト(高知、赤岡修次)

7-9 クリスマスパレード(JRA、石川裕紀人)

8-10 ミスッカレーラ(船橋、御神本訓史)

8-11 メイショウオーロラ(笠松、藤原幹生)

 

◯マリーンカップを見据えた戦い

南関東競馬の牝馬クラシック最終戦だが、上記にも少しふれたとおり、今年から船橋競馬のマリーンカップが、9月末の開催に移動、3歳牝馬限定戦になり、勝ち馬のみJBCレディスクラシックへの優先出走権を獲得することができる形に変わった。(※レディスプレリュードは、3歳以上牝馬での出走条件は変更なし) このため今年からは、秋の大一番JBCレディスクラシックを目指す上で、関東オークスはその前哨戦に位置付けられることとなった。

 

ダート2100mという距離はどの牝馬も初経験であるが、中心になるのは新馬戦から芝コース2000m以上を走り、すべて掲示板内に載っているクリスマスパレードであろうか。距離に関しては問題ないが、左回りでも前回のフローラステークス4着と、まずまずの成績を残している。あえてオークスを選ばず、ここの関東オークスに目標を仕立てたのは、吉と出るか凶と出るか?新馬戦から比較的安定しているアンデスビエントも気になるところ。1勝クラスを突破し、ここに持ってきた。栗東所属騎手の田口貫太騎手で勝利を手に入れられるか?

他にも東京プリンセス賞2着馬ローリエフレイバー、浦和の桜花賞勝ち馬プリンセスアリー、クリスマスパレードと同じオークストライアルのスイートピーステークスでは惨敗したが、ここで巻き返しを狙うイゾラフェリーチェなども気になるところだ。秋の大一番に向けて、勝利をつかむ牝馬は…?

 

このレースは比較的外の方が好成績を残しているが、戸崎圭太騎手が本レースを得意としているのと、森泰斗騎手・達城龍次騎手は昨年と同じ馬番で出走することを覚えておこう。

 

レース紹介|関東オークス 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

データ分析|関東オークス 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

出馬表|地方競馬情報サイト (keiba.go.jp)

関東オークス【指定交(Jpn2) 出馬表 | 2024年6月12日 川崎11R 地方競馬レース情報 - netkeiba