今週からJRAの夏の北海道シリーズが開幕し、9月上旬まで約3か月間開催。まずは函館競馬場の夏競馬初回を迎える。そして東京競馬場・京都競馬場の3か所体制で実施される。

なお重賞は日曜日のみ2つあるが、いずれも秋以降につながる競走ともいえよう。

 

○函館スプリントステークス(GIII)

函館競馬場の芝1200mで争われる3歳以上の短距離重賞競走。WIN5対象レースの3つ目に指定されている。

 

創設は1994年、夏競馬の短距離重賞の充実化を図る目的で整備され、当初は札幌スプリントステークスを名乗っていた。

1997年に札幌競馬場と函館競馬場の開催順序を入れ替え、現行のレース名に至るが、その後2009年にも同レースは札幌競馬場で実施された。2021年は11年ぶりに札幌競馬場で同レースの実施となったが、翌年に再び函館競馬場の開催に戻った。

サマースプリントシリーズに制定されたのは、2006年から。また2012年より、7月の開催から早まって6月開催に繰り上がっている。負担重量は別定で、3歳馬は52キロ、4歳以上の古馬は56キロ、牝馬は-2キロとなるが、収得賞金3000万円超過馬は、その超過額2000万円毎にプラス1キロの負担重量が加算される。

 

このレースをきっかけに、秋の中山競馬場開催となるスプリンターズステークス(GI)への出走にもつながる他、サマースプリントシリーズの制覇につながる重賞レースで結果を求められることもあるため、ある意味重要な役割が求められるが、ローカルな競馬場に出走していないもしくは出走経験が少ない馬も出てくるので、予想の難易度は高いと言えよう。過去10年間におけるデータ分析から見るポイントをあげたい。

 

◆2桁人気の激走にご用心。特に栗東所属馬はこの傾向がある。

◆前走が1200m~1600mからの参戦馬に好走傾向がある。3歳馬ではNHKマイルカップ・桜花賞など、4歳以上の古馬では京王杯スプリングカップ・ヴィクトリアマイルなどの参戦馬で好走傾向がある。

◆高配当狙いは6歳以上。

◆3歳牝馬がいれば油断大敵。

 

◯サマースプリントシリーズ初戦

函館競馬場と札幌競馬場の2か所は、芝コースが100%の洋芝で、これは海外の競馬場で主流になっているのと同じである。パワー・スタミナが必要とされ、北海道以外での競馬場で成績が残せなかった半面、函館競馬場ないし札幌競馬場で結果を残すというパターンも少なくはない。雨が降れば馬場も悪くなるため、さらなるパワー・スタミナが必須になる。そのため、洋芝コースの適性が馬券の的中のカギを握るともいえようか。


先行して押し切るタイプのアサカラキング、同レース2年連続2着のジュビリーヘッド、昨年の覇者キミワクイーン、オーシャンステークス2着馬ビッグシーザー、3連勝中のサウザンサニーなどを中心に組み立てたい。





○エプソムカップ(GIII)

東京競馬場の芝1800mで争われる3歳以上の重賞競走。競走名は、イギリスのダービー・オークス開催地であるエプソム競馬場からとったもの。WIN5対象レースの最後に設定されている。秋開催の毎日王冠と全く同じ条件で実施されるが、グレード格付けはGIIIになっている。

 

エプソムカップの創設は、1983年に日本ダービー開催50回目を記念し、翌年の1984年からである。距離は芝コース1800m、東京競馬場の実施で変更はない。

秋の毎日王冠(GII)・天皇賞秋といったGIレースや、夏競馬の重賞レースにもつながる重要な一戦として、クラシックレースに出走できなかった有力馬などがここに集まる。

 

過去10年間におけるデータ分析から見るポイントはこちら。

 

◆上位人気が好走しやすい。

◆前回出走が1800mだった出走馬に好走傾向がある。

◆4歳馬が中心。但し、2020年に2桁人気のトーラスジェミニが3着に入り、3連単が高配当になった事例もあるので、侮れない。

◆直近の東京競馬場のレースで上位人気に支持されていた。

 

◯初重賞制覇に近い出走馬を選べ…?

このエプソムカップは、本レースまでに重賞レースを数回出走し、2・3着と好走しながらタイトルに手が届かず、ここで初のタイトルを獲得するパターンが多い。今回も現れるか?

59キロの負担重量を負う朝日杯セントライト記念覇者レーベンスティール、春興ステークス覇者サイルーンなどを中心に組み立てたい。


 



 

WIN5の対象レースはこちら。

1-安芸ステークス

2-夏至ステークス

3-函館スプリントステークス

4-三宮ステークス

5-エプソムカップ

WIN5対象レース | 2024年6月9日 レース情報(JRA) - netkeiba