今週も東京競馬場・新潟競馬場・京都競馬場の3ヵ所開催で、京都競馬場は土曜日に2つの重賞レース、東京競馬場はヴィクトリアマイルが控えているが、その前に新名古屋競馬場で5/6に名古屋グランプリ、川崎競馬場で5/8にエンプレス杯が行われる。どちらも帝王賞や秋のJBCクラシック・JBCレディスクラシックなどにつながるので、触れておきたい。

 

◯名古屋グランプリ(JpnII) ※5/6

このレースは、新名古屋競馬場のダート2100mで争われる4歳以上の重賞競走である。負担重量は別定、グレード格付けはJpnII、発走時刻は16時55分の第11レース目で行う。

 

名古屋グランプリの創設は2001年で、これは1996年から交流ダート重賞となっていた東海菊花賞を地方所属馬限定で再整備するのに伴い、代替としたもの。創設時は2500mで、これは船橋競馬場の交流ダート重賞であるダイオライト記念の2400mよりも長かった。距離は第1回から全く変更なかったが、名古屋競馬場の弥富市への移転に伴い、2022年からはダート2100mの距離に変更、2024年から新名古屋競馬場の交流ダート重賞3つ(かきつばた記念・名古屋大賞典・名古屋グランプリ)をシャッフルし、名古屋グランプリは5月開催に移動することで、大井競馬場開催の帝王賞への前哨戦として扱われることになった。

 

出走枠はフルゲート12頭までに対して、JRAから5頭以下、笠松競馬場・愛知所属の東海地区以外の地方所属馬が4頭以下、残りは笠松競馬場及び愛知所属の東海地区所属馬が3頭となっているが、地方所属馬が少ない場合、東海地区の所属馬が増やされる。

なお東海地区所属馬は、東海桜花賞の勝ち馬に本レースへの優先出走権が与えられる。

本年の出走は以下の12頭である。

 

1-1 エクセスリターン(JRA、団野大成)

2-2 ヒロイックテイル(高知、多田羅誠)

3-3 レッドファーロ(JRA、横山典弘)

4-4 ディクテオン(JRA、岡部誠)

5-5 トランセンデンス(高知、大畑雅章)

5-6 アンタンスルフレ(愛知、丸野勝虎)

6-7 ハクサンアルタイル(愛知、友森翔太)

6-8 アルバーシャ(愛知、浅野皓大)

7-9 ブリーザブレスカ(愛知、塚本征吾)

7-10 ノットゥルノ(JRA、武豊)

8-11 キリンジ(JRA、和田竜二)

8-12 フォルベルール(金沢、松戸政也)

 

◯ディクテオン連覇か?ノットゥルノ復権か?他馬の奮闘か?

名古屋グランプリは、基本的にJRA勢が有利である。今回のメンバー構成を見ると、今年の佐賀記念覇者ノットゥルノと2着馬キリンジ、前年の名古屋グランプリ覇者ディクテオンの3頭が中心で、観月橋ステークスを勝ち上がりオープンクラス昇格後のいきなりの昇級戦になるエクセスリターン、逃げるのか後方から捲るのか注目されるレッドファーロの2頭の扱いにも気になるところだ。因みに愛知所属馬は、今回の出走馬全てが前走東海桜花賞からの臨戦で、好成績を残しているのは東海桜花賞2着のブリーザブレスカだ。ただ、アンタンスルフレは本年の阪神大賞典にも出走、その前には大井競馬場の金盃トライアルを勝って本番の金盃は7着と、まずまずの成績を残している。キーポイントになるといえようか。

 

 

名古屋グランプリ(Jpn2) 出馬表 | 2024年5月6日 名古屋11R 地方競馬レース情報 - netkeiba

レース紹介|名古屋グランプリ 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

 

データ分析|名古屋グランプリ 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

出馬表|地方競馬情報サイト (keiba.go.jp)

 

◯エンプレス杯(JpnII) ※5/8

このレースは、川崎競馬場のダート2100mで争われる4歳以上・牝馬限定の交流ダート重賞競走である。レース名は、女帝・皇后の意味からとっている。負担重量は定量戦、グレード格付けはJpnII、

 

1955年に創設され、当初はキヨフジ記念として5歳~10歳の牝馬限定・距離は1800mで実施されていた。キヨフジは、かつて川崎競馬場に在籍していた牝馬で、中央競馬に移籍後、第12回の優駿牝馬オークスを制覇し、その後川崎競馬場所属へ戻り、川崎記念を制覇した。

実施時期・距離はその後、多くの変更を受け、1992年に現行レース名へ改称。1998年より、出走枠を14頭に、距離も2100mに変更。2003年からは、実施時期を2月下旬ないし3月上旬に変更している。(※2002年は実施無し) 交流重賞化以降も地方馬所属による優勝があり、船橋競馬場所属馬が4回ある。(※2003年ジーナフォンテン、2005年ブルザトリガー、2006年ローレルアンジュ、2007年トーセンジョウオーの4頭)

 

出走枠は、フルゲート14頭までに対し、JRAから5頭、南関東以外の地方馬が3頭以下、残りは南関東勢となる。なお地方所属馬に限り、クイーン賞で勝利した場合と、兵庫女王盃・スプリングヒロインカップで2着以内に入った場合は、本レースへの優先出走権が与えられる。今年は以下の12頭が出走予定。

 

1-1 キャリックアリード(大井、御神本訓史)

2-2 グレースルビー(大井、達城龍次)

3-3 アンティキティラ(高知、多田羅誠)

4-4 グランブリッジ(JRA、川田将雅)

5-5 ライオットガール(JRA、岩田望来)

5-6 コスモポポラリタ(大井、笹川翼)

6-7 アイコンテーラー(JRA、松山弘平)

6-8 マルグリッド(兵庫、今野忠成)

7-9 スノーパトロール(川崎、小林捺花)

7-10 オーサムリザルト(JRA、武豊)

8-11 マテリアルガール(浦和、吉原寛人)

8-12 アーテルアストレア(JRA、菱田裕二)

 

◯オーサムリザルト無敗継続か?グランブリッジの意地か?他馬の奮闘か?

今年のエンプレス杯は、兵庫競馬・高知競馬から各1頭ずつ迎えた12頭立てだが、例年よりも濃いメンバーが揃っている。

筆頭となるのは、前走の川崎記念2着馬グランブリッジと3着馬アイコンテーラーだろう。JBCレディスクラシックでも好走した2頭はいずれも強い競馬をしているが、ここでは負けられない一戦だ。ただ、川崎記念との間隔がやや詰まっているのは気になるところ。対するは、2022年新馬戦から無傷の5連勝で重賞に挑戦するオーサムリザルトで、こちらはアルデバランステークスから継続して武豊騎手が挑む。無敗のエンプレス杯制覇なるか?

兵庫女王盃覇者ライオットガールと2着馬アーテルアストレア・4着馬キャリックアリード、今年のクイーン賞で5着に入り、その後愛知競馬の重賞2つを一気に勝利したグレースルビー、佐賀ヴィーナスカップを勝利したアンティキティラ、スプリングヒロインカップを制覇したマテリアルガールなど、いずれも重賞での勝ち鞍を経験した強者が集まっている。無敗のエンプレス杯覇者誕生なるか?それとも…。

 

レース紹介|エンプレス杯 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

データ分析|エンプレス杯 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

エンプレス杯(Jpn2) 出馬表 | 2024年5月8日 川崎11R 地方競馬レース情報 - netkeiba

出馬表|地方競馬情報サイト (keiba.go.jp)