今週から約1か月間、東京競馬場・新潟競馬場・京都競馬場の3会場で行われる。

東京競馬場では青葉賞及び日曜日のオークストライアルとしてスイートピーステークスが、京都競馬場は土曜日にユニコーンステークス、日曜日には伝統の長距離GIレース天皇賞(春)が待っている。

ここでは、東京競馬場で行われる土曜・日曜のメイン競走と、京都競馬場で行われるユニコーンステークスを紹介したい。

 

○ユニコーンステークス(GIII)

今年から京都競馬場の芝1900mで争われる3歳馬限定の重賞競走。交流ダートJpnIの東京ダービーの前哨戦に当たる。

 

1996年に創設、当初は中山競馬場で行われ、1800mの距離に秋の開催だった。その後、東京競馬場の芝1600mに移動、1998年から3年間は再び中山競馬場で実施、2001年に東京競馬場の開催へ移動し、6月開催に繰り上がり、今年から京都競馬場に開催地を移動、実施時期は青葉賞と同じ土曜日、距離は1900mに延長して行う。開催地が頻繁に変わっている珍しいレースだが、今回の変更点は東京ダービーが大井競馬場で行われ、右回りという点が共通していると言える。

 

秋の重要なレースにもつながるだけあって、ここを勝ち抜いた優勝馬がその後も地方交流重賞で勝利したりするなど、大きく飛躍することも多い。代表馬にはタイキシャトル、カネヒキリ、ノンコノユメ、カフェファラオなどがいる。

 

このレースの勝ち馬のみ、交流ダート重賞(JpnI)の東京ダービーへの優先出走権が付与される。果たして今回の結末はいかに…以下のデータ分析を参考にして、的中を狙いたい。

 

◆栗東所属騎手(クリストフ・ルメール騎手、松山弘平騎手、川田将雅騎手、武豊騎手)が強い。

◆中内田厩舎や池江厩舎所属馬は好走しやすい傾向にある。

◆サンデーサイレンス系の種牡馬に好走傾向がある。

 

◯今年から京都競馬場

上記にもある通り、ダート改革の一環として今年から東京ダービーの前哨戦に位置付けられたユニコーンステークス。勝ち馬のみ東京ダービーへの優先出走権を獲得ということで、難易度がこれまで以上に増したといえよう。

無敗のミッキーファイト、ケンタッキーダービー出走が叶わずもヒヤシンスステークス覇者のラムジェットを中心に選びたい。

 

歴史・コース:ユニコーンステークス 今週の注目レース JRA

データ分析:ユニコーンステークス 今週の注目レース JRA

 

○青葉賞(GII)

東京競馬場の芝2400mで争われる3歳馬限定の重賞競走。テレビ東京が寄贈賞を提供しており、当日はBSテレ東での中継も行われる。

 

青葉賞の歴史は1984年、当時はオープンクラスの特別競走としており、日本ダービー指定オープン扱いとしていた。そのため本レースで馬券内の3着までに入れば、日本ダービーへの優先出走権を与えられていた。因みに日本ダービーは、本番と同じ東京競馬場の芝2400mで行われる形となっている。1994年にGIIIへグレード格付け、2001年にGIIへ格上げされ、2009年より優先出走権の付与を2着までに変更した。創設以来、実施競馬場は東京競馬場のみ、距離は2400m、土曜日開催で変わっていない。但し、このレースを勝った馬が続く日本ダービーでも勝ったケースは今まで出ていないものの(※ダービー本番で2・3着のケースはある)、過去の本レースの勝ち馬であるシンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、ウインバリアシオン、フェノーメノなどといった名馬は、秋以降のGI級で活躍することもあるので、侮れないといっても過言ではないだろう。

 

過去10年間におけるデータ分析から見るポイントをあげたい。

 

◆前走が4着以下だと巻き返しが厳しい。

◆通算出走数が6戦以内の方が勝ちやすい傾向にある。

◆中4週以内の出走馬は不振傾向にある。特に毎日杯などからの臨戦馬は厳しいので、共同通信杯・スプリングステークス・弥生賞などの重賞やゆりかもめ賞などの特別戦から参戦する出走馬がいれば心強い。

◆内枠が優勢。但し外枠の場合、鋭い末脚を武器として持つ出走馬がいれば心強い。

 

◯2枚の優先出走権をかけた戦い

青葉賞は日本ダービートライアル競走であり、2着以内までに入れば日本ダービーへの優先出走権を与えられる形になる。昨年の2着馬ハーツコンチェルトは、その後のダービーも好走した。(※勝ち馬のスキルウイングはダービー本番で最下位に終わって倒れ、そのまま予後不良に)

出走馬を見てみると、安定感のあるシュガークンとヘデントール・マーシャルポイントをはじめ、共同通信杯3着馬パワーホール、ゆりかもめ賞勝ち馬ウインマクシマム、京成杯3着馬コスモブッドレアなど、17頭立てで実施される。ダービー行きをつかむのは…?

 

歴史・コース:テレビ東京杯青葉賞 今週の注目レース JRA

データ分析:テレビ東京杯青葉賞 今週の注目レース JRA

 

○スイートピーステークス(L) ※4/28

東京競馬場の芝1800mで争われる3歳牝馬限定のリステッド競走。30日実施のWIN5対象レースの4つ目である。フローラステークスに次いで、オークストライアル競走に指定されている。

 

スイートピーステークスの歴史は、1986年のスイートピー賞から始まる。1991年に現行レース名へ改称、翌年にオークストライアルとして指定された。2018年より本レースの勝ち馬には、オークスへの優先出走権が与えられる。2019年よりリステッド競走へ昇格した。創設以来、東京競馬場での実施、距離は1800mで変更はない。

 

1800mと言えば、10月に毎日王冠が同競馬場で行われ、さらに距離も同じであることから、同レースで結果を出せなくとも秋以降の活躍が見込まれる場合がある。

 

◯樫の大舞台への最終ルート

スイートピーステークスはオークストライアル競走の最終ルートであり、勝ち馬のみにオークスへの優先出走権が与えられる。

昨年と同じ13頭の牝馬が最後の樫への大舞台をかけた戦いは、難しいものだ。

デイジー賞覇者イゾラフェリーチェ、桜花賞は10着だったが巻き返しを誓うハワイアンティアレ、安定感のあるベストミーエヴァーなど、樫の大舞台のラストチャンスをつかむのは?

 

スイートピーS(L) 出馬表 | 2024年4月28日 東京11R レース情報(JRA) - netkeiba