今週は中山競馬場・阪神競馬場・福島競馬場の3ヵ所体制で、阪神競馬場は土日にGIIIの重賞、中山競馬場は土日合わせて2つのGIレースが実施されるが、その前に4月10日に大井競馬場で行われる交流ダート重賞(JpnIII)の東京スプリントがあり、こちらに触れたい。
東京スプリントは、大井競馬場のダート1200mで行われる4歳以上の重賞競走である。グレード格付けはJpnIIIとなっている。
創設は1991年1月で、当初は東京シティ盃と名乗り、1400mの距離であった。その後2007年より距離を現在の1200mに変更、2009年に現行レース名へ改称され(※この年は会計年度の関係で2回実施)、4月開催のトゥインクルレース(夜競馬)になっている。2024年のダート改革に伴う変更はないものの、6月開催のダートJpnIに昇格するさきたま杯への前哨戦も兼ねよう。
交流ダート化されて以降の地方所属馬による優勝は、2013年のラブミーチャン(笠松競馬所属)と2019年のキタサンミカヅキの2回である。
出走枠は最大16頭まで。JRAからは最大5頭、南関東競馬以外の地方他地区から最大3頭、そのほかは南関東競馬8頭で構成される。当該年のフジノウェーブ記念で優勝した地方所属馬に本レースへの優先出走権がある。またこのレースで、地方馬が2着以内に入れた場合は5月のかしわ記念に、上位2着以内で南関東所属の最先着馬にさきたま杯への優先出走権がそれぞれ与えられる。
本年の出走馬は14頭。
1-1 ボイラーハウス(大井、達城龍次)
2-2 ギャルダル(大井、矢野貴之)
3-3 プライルード(大井、本田正重)
3-4 アポロビビ(大井、和田譲治)
4-5 キュウドウクン(浦和、高橋哲也)
4-6 ギシギシ(大井、吉原寛人)
5-7 スナークダヴィンチ(大井、安藤洋一)
5-8 クロシジショー(JRA、戸崎圭太)
6-9 ジャスティン(大井、西啓太)
6-10 テイエムトッキュウ(JRA、北村友一)
7-11 マルモリスペシャル(JRA、御神本訓史)
7-12 アームズレイン(JRA、松若風馬)
8-13 メルト(愛知、丸野勝彦)
8-14 ヘリオス(JRA、武豊)
◯短距離ダートへ突っ走れ!
この東京スプリントは、交流ダート化以降JRA勢が圧倒的な成績を残しているが、短距離戦ということもあり地方所属馬の健闘もある。前述の通りキタサンミカヅキが2018年に2着となり、翌年同レースを制覇、サブノジュニアも2020年・2021年いずれも2着に滑り込んでいる。安易なJRA勢の選択は禁物だ。
今回JRA勢は5頭出走で、比較的外寄りに固められている。但しリュウノユキナは足元に不安が出たため本レースを回避し、混戦模様が漂う。直近の成績を見ると、りんくうステークス勝ち馬で前走の根岸ステークスも2着と好走したアームズレインは有力の1頭だろう。松若風馬騎手の継続騎乗で、重賞タイトルを手にしたい。
昨年のカペラステークスを堂々たる走りで特急のごとく逃げ切ったテイエムトッキュウは、今回交流ダート重賞かつ地方競馬は初出走だ。ただ右回りの成績は悪くなく、中山ダートの短距離は4回出走して3勝・2着1回である。出遅れなければ候補間違いなし。
前走のフジノウェーブ記念覇者ギャルダル、昨年の東京盃3着馬ジャスティン、令月ステークス覇者クロシジショー、スタートがうまいギシギシなど、好メンバーが揃った。かしわ記念・さきたま杯の短距離ダートJpnIへ突っ走るのは…?
レース紹介|東京スプリント 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)