今週は中山競馬場、阪神競馬場、中京競馬場の3ヵ所体制である。

土曜日は中山と阪神で、日曜日は中京の高松宮記念のほか、中山でも重賞競走がある。

まずは高松宮記念以外の重賞レースを紹介したい。

 

○毎日杯(GIII) ※3/23

阪神競馬場の芝・外回りコース1800mで争われる3歳馬限定の重賞競走。レース名は、寄贈賞を受けている毎日新聞社から。

 

1954年にハンデキャップ競走として創設。翌年に負担重量が別定に変更された。創設から1970年までは6月開催となっていたが、1971年より3月開催へ前倒しされ、皐月賞・日本ダービーなどの重要レースにも大きくつながる競走と言って過言ではないだろう。(※但し優先出走権の対象レースとはなっていない。)

2021年の覇者シャフリヤールもその後の日本ダービーでハナ差の大逆転勝利を飾っているほか、2017年の同レースを制覇したアルアインも皐月賞を勝っている。今期も出るのか気になるところだ。

2007年から外回りコースの1800mで実施している。データ分析から見るポイントを見ていきたい。

 

★過去10年間の勝ちは関西馬が6勝、関東馬が4勝でやや拮抗している。但し、3着以内に入りやすい傾向がある点は注意。

★前走と今回の距離が同じ1800mの方が勝ちやすい傾向がある。

★前回が京成杯・共同通信杯などのGIIIレース参戦組(※順位は不問)ないし1勝クラスを勝ち上がった方が、好走しやすい傾向にある。

★キャリア5戦以下は好走傾向にあるが、新馬勝ち→1勝クラス勝ちと無傷で来ている場合は、狙っておいて損はない。

 

◯2勝馬は狙いたい…?

今回の出走メンバーは10頭。うち無傷の2勝馬はノーブルロジャー、新馬戦からの参戦馬はニュージーズの1頭だ。2勝馬は他にも昨年の萩ステークス勝ち馬ルシフェルやメイショウタバル・サトノシュトラーセがいるので、これらを軸にするのもいいだろう。

 

歴史・コース:毎日杯 今週の注目レース JRA

データ分析:毎日杯 今週の注目レース JRA

 

○日経賞(GII)

中山競馬場の芝2500mで争われる4歳以上の重賞競走。有馬記念と全く同じ距離で行われるのが特徴である。レース名は、寄贈賞を受けている日本経済新聞社からとっている。(※日本経済新聞社はこのほか、新春恒例の日経新春杯があり、こちらも寄贈賞を提供している。)

 

創設は1953年、日本経済賞というレース名で6月ないし7月に芝3200mで実施された。その後、幾度かの変更を受けて、1967年に有馬記念と同じ距離の芝2500mで実施されている。1979年に現行レース名へ改称、1984年に4月開催から3月終盤開催へ繰り上げ、春の天皇賞へ向けての重要な一戦に位置づけられた。2014年より、本レースの勝ち馬には春の天皇賞への優先出走権が与えられる。

 

やっかいな天気が気になるところだが、重要なデータ分析を見ていきたい。

 

◆前年以降のJRAの芝のレースのうち、2000m~2500mのGII・GIレースで掲示板内の成績を残していた。

◆前走がアメリカジョッキークラブカップや前年の有馬記念など、中山競馬場だった場合の好走率は高め。但し、前走が中山競馬場でなくても、JRAの芝2400mのレース(※GIレースのジャパンカップ、GIIレースの日経新春杯や京都記念・京都大賞典など)だった場合は過信禁物。

◆芝2200m以上の実績が必要なので、有馬記念・宝塚記念・春の天皇賞・菊花賞などのGIレースで3着以内の実績があれば心強い。

◆先行力の高い出走馬は好走傾向にある。

◆馬体重490キロ未満はやや成績不振気味。

 

◯今年も雨との闘い……?

今年の日経賞の出走メンバーは10頭。GIII・GIIレースで好走が続くボッケリーニをはじめ、アメリカジョッキークラブカップ3着馬クロミナンスと5着馬マイネルウィルトス、昨年のアルゼンチン共和国杯3着馬ヒートオンビートなど、重賞戦線で実績のある出走馬を中心に組み立てたい。雨を切り裂いてゴールへ駆け込むのは…?

 

歴史・コース:JRA70周年記念 日経賞 今週の注目レース JRA

データ分析:JRA70周年記念 日経賞 今週の注目レース JRA

 

○マーチステークス(GIII) ※24日

中山競馬場のダート1800mで争われる4歳以上の重賞競走。レース名は、3月を英語にしたもの。24日のWIN5対象レースの4つ目にあたる。5月の交流ダートJpnIであるかしわ記念、6月末の交流ダートJpnIの帝王賞への前哨戦ともいえよう。

 

1994年、ハンデキャップの重賞競走として創設。2011年の東日本大震災による阪神競馬場での実施を除き、全て中山競馬場で実施している。阪神競馬場での実施においてもダート1800mであったため、創設以来距離の変更はない。

 

今回も悪天候に見舞われやすい予報が出ているため、データ分析から見るポイントをあげ、WIN5の的中を狙いたい。

 

◆優勝馬の単勝人気は基本的に6番人気以下を狙いたい。これはWIN5の的中を狙うだけでも参考になる。

◆負担重量56キロ~57.5キロの範囲内なら好走傾向にある。但し、極端なハンデは成績不振傾向になる点に注意。

◆4歳馬及び9歳馬以上は苦戦傾向にある。

◆過去2走の成績のうち、ダート重賞やJRAダートにおけるオープンクラスで3着以内の好走をしている経験があると有利。

 

◯悩ませるハンデ重賞レース

今年のメンバーは14頭立てで、近走の成績から師走ステークスとポルックスステークスを好走しているヴァルツァーシャルとキタノリューオー、総武ステークス勝ち馬ゴールドハイアーと3着馬キタノヴィジョン、昨年の川崎記念3着馬ニューモニュメント、佐賀記念2着馬キリンジ、昨年の浦和記念2着馬ミトノオーなど、実力馬が揃っている。昨年の同レースを勝った津村明秀騎手は、ここで勝てば本レース通算3勝目とマーチステークス連覇の記録がかかっている。さぁ、どうなる…?

 

歴史・コース:マーチステークス 今週の注目レース JRA

データ分析:マーチステークス 今週の注目レース JRA