続いて日曜日には、中山競馬場・阪神競馬場で2つの重賞が控えている。

 

○阪神大賞典(GII)

阪神競馬場の芝・内回りコース3000mで争われる4歳以上の重賞競走。WIN5対象レースの4つ目である。

 

創設は1953年、当初は暮れの開催として芝2000mの距離で、ハンデキャップにより行われていた。その後、1956年に別定、1957年に距離を2200m、1965年にさらに3100mに変調、1974年に芝3000mとなった。1987年に春の開催へ繰り上がり、同時に春の天皇賞へ向けて4歳以上の出走条件に代わった。

 

2014年より、このレースの勝ち馬のみ春の天皇賞への優先出走権が与えられる。本年も春の天皇賞は、京都競馬場の芝3200mで行われるので、それを踏まえて、データ分析から見るポイントをあげていこう。

 

★7歳以上は、2010年以降のトウカイトリック以来勝利がなく、3着以内の好走も2013年3着のフォゲッタブルが最後で、4~6歳馬を狙いたい。

★1~3番人気といった上位人気が強いので、これらを狙いたい。

★前走が有馬記念の場合、成績不振であっても巻き返せる傾向がある。逆にステイヤーズステークスやダイヤモンドステークスからの参戦馬は、若干成績が不振気味にある点は注意。

★和田竜二騎手や岩田康誠騎手といった、長距離に強い騎手を中心に選びたい。(※なお過去10年間の勝利数は岩田康誠騎手が4回で、和田竜二騎手はディープボンドで2回、クリストフ・ルメール騎手は2017年サトノダイヤモンドと昨年のジャスティンパレスの2回勝利している。逆に通算勝利数が多い武豊騎手は、本レース最多の8回を勝っていて、次いで岩田康誠騎手が5回である。)

★3歳クラシック最終戦の菊花賞に出走し、そこで上位の成績を残していた。

 

◯長距離は騎手を選べ…?

今年の阪神大賞典は、愛知競馬からアンタンスルフレが参戦し、15頭立てで争われる。直近の金盃トライアル競走で1着、また金沢競馬の北國王冠で2022年・2023年と連覇を果たしており、ダート長距離レースでは実績十分の成績だ。愛知競馬所属騎手の岡部誠騎手が手綱を取る。JRA相手にどう立ち向かうか?

直近の成績からすると、実力として推奨したいのはテーオーロイヤルだ。ステイヤーズステークス2着、前回のダイヤモンドステークスは見事勝利をつかんでいる。今回は阪神大賞典を挟んでの出走なので、前走の疲れが残っていないかが気になるところだ。

名手武豊騎手が手綱を取るシルヴァーソニックは、昨年の天皇賞春3着馬で、それ以来の久しぶりの出走になる。実力はいかに…。

他にも安定感のあるブローザホーンやゴールデンスナップ、3勝目を狙うディープボンド、ダイヤモンドステークス3着馬ワープスピードなども注目だ。

 

歴史・コース:阪神大賞典 今週の注目レース JRA

データ分析:阪神大賞典 今週の注目レース JRA

 

○スプリングステークス(GII)

中山競馬場の芝1800mで争われる3歳馬限定の重賞競走。WIN5対象レースの5つ目である。レース名はその名の通り、春を意味する。皐月賞と同じ舞台(※距離は2000m)で行われるが、前哨戦を使わずにそのまま皐月賞へ直行する有力馬もおり、侮れない。フジテレビが寄贈賞を提供しており、「フジテレビ賞 スプリングステークス」と言われることがある。また当日はフジテレビでの地上波中継も実施される。

 

スプリングステークスの創設は1952年、当初は東京競馬場で1800mの距離おいて実施されていた。距離と開催競馬場のいくつかの変更を受け、1960年以降は中山競馬場で実施されている。但し2011年は震災の影響で、フジテレビ賞を外したうえで阪神競馬場開催に移動している。(フジテレビでの中継は実施されたが、関西テレビ主催で実施。)

 

なおこのレースの3着以内馬は、皐月賞への優先出走権が与えられる。

データ分析から見るポイントを挙げていこう。

 

★前走が1勝クラスの場合は好走しやすい傾向がある。特に1勝クラスを勝ち上がったばかりの参戦馬は推奨したい。

★新馬戦から5着以内をキープしている方が強い。

★1番人気以内及び3勝している馬は馬券に絡みやすいが、1着が少ない。2番人気の勝ちも優勝がなく3着以内は1回だけ。3番~6番人気を狙いたい。

◆東京競馬場のレースで掲示板内の成績を残している他、初勝利が東京競馬場の方が好走傾向にある。特に共同通信杯からの臨戦馬がいれば注目したい。

 

◯難易度の高い重賞

今年のスプリングステークスは10頭立てと、例年よりやや少ない。但し、皐月賞トライアル最後のレースなので、残りの3枚の優先出走権をつかむために各馬の奮闘は見落とせない。

まず5着以下がないという点では、新馬戦から連勝中のシックスペンスが挙げられよう。昨年12月中旬のひいらぎ賞以来の出走だが、1勝クラスを勝利して臨む点は心強い。他にも1勝クラス勝ち上がりで東京競馬場の出走履歴があるペッレグレーニも見逃せない。今回は昨年10月以来の岩田康成騎手で本レースに挑む。他にも京成杯3着馬コスモブットレア、きさらぎ賞2着馬ウォーターリヒトなども気になるところだ。

 

歴史・コース:フジテレビ賞スプリングステークス 今週の注目レース JRA

データ分析:フジテレビ賞スプリングステークス 今週の注目レース JRA

 

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5-スプリングステークス

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