ここでは日曜日に行われる重賞2つと、桜花賞トライアル競走のオープン特別が1つ実施されるので、取り上げたい。

 

○金鯱賞(GII)

中京競馬場の芝2000mで争われる重賞競走。WIN5対象レースの3つ目である。レース名は、名古屋城にある金のしゃちほこに因む。

 

金鯱賞の創設は1965年と古く、当初は砂のコース1800mで秋開催となっていた。多くの開催時期・距離の変更を受けて、現行体制となったのは2017年からである。グレード制導入後の1984年にGIII、1996年にGIIへ格上げされ、距離は今の2000mになっている。

なお2017年以降、このレースの勝ち馬には、大阪杯への優先出走権が与えられる。

以下のデータ分析を参考にしてみよう。

 

◆1番人気は過去7年間で全て馬券内に絡んでいる。

◆4歳馬が強く、前年のクラシックレース(※皐月賞・日本ダービー・菊花賞・秋華賞など)に出走経験あれば優秀。5歳馬でも中山金杯・アメリカジョッキークラブカップなどの芝1800m~芝2200mの重賞で結果を出していると心強い。

◆前走で掲示板の5着以内ないし、海外を含むGIレースでも好成績を残していれば好走傾向にある。

◆過去7年の勝ち馬のうち、連勝記録があると有利。

 

◯プログノーシス連覇か?ドゥレッツア連勝か?他馬の健闘あるか?

まずは昨年の菊花賞馬ドゥレッツアが本レースに出走することを挙げておこう。5連勝で菊花賞を制覇し、ここから天皇賞・春を目指すとのことだが、ルメール騎手は過去2回本レースを勝っているものの、実をいうと中京競馬場の成績がとにかく悪い。高松宮記念も今年はトウシンマカオで挑むとのことだが、この金鯱賞で苦手なイメージを払拭できるかがポイントだ。

またプログノーシスも前回の香港カップ5着からの初戦となる。金鯱賞の連覇は過去2頭(2003年~2005年タップダンスシチー、2016年・2017年ヤマカツエース)だけで、3頭目の連覇がかかる。川田将雅騎手と中内田厩舎の名コンビで白星をつかめるか?

他にも中日新聞杯を制するなど、中京競馬場巧者ヤマニンサルバムをはじめ、中日新聞杯2着のハヤヤッコ、好走が続くエアサージュなど13頭が揃った。大阪杯への優先出走権をつかむのは?

 

歴史・コース:JRA70周年記念 金鯱賞 今週の注目レース JRA

データ分析:JRA70周年記念 金鯱賞 今週の注目レース JRA

 

○フィリーズレビュー(GII)

阪神競馬場の芝1400mで争われる3歳牝馬限定の重賞競走。WIN5対象レースの4つ目である。弥生賞と同じく、報知新聞社から寄贈賞を受けており、「報知杯フィリーズレビュー」と表記されることがある。

 

創設は1967年、当時は「阪神4歳牝馬特別(報知杯桜花賞トライアル)」というレース名の桜花賞トライアル競走であった。その後、1983年に「報知杯4歳牝馬特別」へ改称、2001年に現行のレース名となっている。実施の距離は、一部の年を除いて阪神競馬場の芝1400mのままで変わらない。

 

なおこのレースで、馬券対象の3着以内に滑り込むと、チューリップ賞と同じく桜花賞への優先出走権が与えられる。

2019年はノーワン・プールヴィルが2着同着、2021年は前述の金鯱賞と合わせ、WIN5の的中はたった1票のみに終わった要因を作っている。さらに2014年は3連単100万超えの万馬券が出たこともあり、波乱の傾向が出るのか?データ分析から見るポイントを抑えておきたい。

 

◆京都競馬場・阪神競馬場の芝1200m以上のレースで6着以内、かつ第4コーナーの通過順位が3番手以内だと好走しやすい。

★前走で5着以内だった場合の好走率は高い。但し6着以下でも、前回出走がGIレースの場合は、巻き返しの可能性があるので過信禁物。

◆前走が中京競馬場から西側の競馬場(中京・京都・阪神・小倉)だった場合は好走しやすい。

◆馬体重440キログラム以上の馬格がある方に好走しやすい傾向がある。

◆栗東所属馬でキャリア6戦以内の方が勝ちやすい傾向にある。

 

◯非常に難易度の高い牝馬のレース

今年のフィリーズレビューは15頭出走で、難易度は非常に高く、WIN5も難関のレースと言って過言ではないだろう。

関東馬はコラソンビートとオメガウインクの2頭のみで、残り13頭は全て関西馬である。ただコラソンビートは関東馬ながら、阪神ジュベナイルフィリーズ3着の成績は見落とせないが、馬体重がマイナスで挑むとなるとちょっと危ないか…?推奨するのであれば、つわぶき賞勝ち馬バウンシーステップ、万両賞勝ち馬ロゼフレアなど、馬体重のある牝馬を中心に選びたい。

 

歴史・コース:報知杯フィリーズレビュー 今週の注目レース JRA

データ分析:報知杯フィリーズレビュー 今週の注目レース JRA

 

▲アネモネステークス(L)

中山競馬場の芝1600mで争われる3歳牝馬限定のオープン特別競走。WIN5対象レースの5つ目である。レース名は、その名の通り花のアネモネという内容からとっている。

 

創設は1984年。この当時はアネモネ賞というレース名で、阪神競馬場開催の芝1600mの距離であった。その後、混合競走になっていたが、ほどなくしてすぐ牝馬限定に戻されている。

1991年に現行レース名へ改称、2着まで入った牝馬に桜花賞への優先出走権が与えられるようになっている。この年は、京都競馬場の芝1400m外回りで行われた。1995年に桜花賞トライアル競走へ指定され、ここでは阪神競馬場が阪神淡路大震災で被害を受け、その復旧工事を実施している最中だったため、1991年と同じく京都競馬場の芝1400mで行われた。2000年に中山競馬場へ開催地を移動、2011年は東日本大震災の影響で開催取りやめとなったが、その後は順調にレースを消化し、2019年よりリステッド競走へ昇格している。

 

◯桜花賞への優先出走権2つをかけた牝馬の戦い

今年の出走は12頭立てで、2着以内に入ると桜花賞への優先出走権が付与される。このうち2勝馬はキャットファイト、スプリングノヴァ、コスモディナーの3頭で、これらを中心に好走続けているガジュノリ、フェアリーステークス3着馬ラヴスコールなどを中心に組み立てたい。

 

アネモネステークス(L) 出馬表 | 2024年3月10日 中山11R レース情報(JRA) - netkeiba

 

今回のWIN5対象レースはこちら。

 

1-オークランドサラブレッドレーシングトロフィー

2-東風ステークス

3-金鯱賞

4-フィリーズレビュー

5-アネモネステークス

WIN5対象レース | 2024年3月10日 レース情報(JRA) - netkeiba

 

荒れやすい金鯱賞週、果たしてどうなるのか…?