今週は、小倉競馬場・阪神競馬場・中山競馬場の3か所体制で、小倉競馬場の冬開催は最後になるが、その前に新名古屋競馬場でかきつばた記念(JpnIII)が2月29日に実施されるので、こちらを取り上げたい。

 

かきつばた記念は、新名古屋競馬場のダート1500mで行われる4歳以上の交流重賞競走である。グレード格付けはJpnIII、発走時刻は19時35分、第10レース目のナイター競馬で実施される。レース名のかきつばたは、愛知県の県花からとられている。今年から中日新聞社が寄贈賞を提供する形となり、レース名は「中日新聞杯 かきつばた記念」と表記される。(※JRAでは、中京競馬場の冬開催として中日新聞杯のレース名がある。)

 

かきつばた記念の創設は1998年で、当初は兵庫チャンピオンシップ・かしわ記念と同じく、大型連休開催日に割り当てられることが多かった。第1回目より1400mの距離で実施していたが、新名古屋競馬場移転に合わせて2022年より1500mに延長された。

地方所属馬の優勝は、川崎所属が1回(2006年ロッキーアピール)、地元愛知競馬が2回(2004年マルカセンリョウ、2005年ヨシノイチバンボシ)、兵庫所属馬が何と3回(2014年タガノジアンロ、2017年トウケイタイガー、2022年イグナイター)も優勝がある。

 

なお、2024年のダート改革に伴い、新名古屋競馬場で実施される名古屋大賞典・名古屋グランプリと本レースの交流ダート重賞3レースについて、開催時期のシャッフルを行ない、かきつばた記念は名古屋グランプリに変わって今年から2月下旬~3月上旬の開催へ移動、負担重量もハンデキャップからグレード別定に変更される。開催時期の移動に伴い、フェブラリーステークス・海外のサウジカップやリヤドダートスプリントなどと日程が重複する形になるが、いずれも枠が限られるため、これらの出走が難しい馬が本レースに回ることが予測される。またここから、高知競馬場の黒船賞(JpnIII)、大井競馬場の東京スプリント(JpnIII)、船橋競馬場のかしわ記念(JpnI)や浦和競馬場のさきたま杯(JpnI)への大きなレースにつながる意味合いも持つことも予測されよう。

 

出走枠はフルゲート12頭に対し、JRAから5頭、愛知県以外の地方他地区から最大3頭まで、残りは愛知競馬勢で固められる。地方勢には、梅見月杯(SP1)の優勝馬に本レースへの優先出走権が与えられている。

 

1-1 ファルコンウイング(愛知、大畑雅章)

2-2 スマイルウィ(船橋、矢野貴之)

3-3 ラプタス(JRA、森一馬)

4-4 サンライズホーク(JRA、ミルコ・デムーロ)

5-5 ロードランヴェルセ(愛知、加藤聡一)

5-6 ヒロシゲウェーブ(愛知、浅野皓大)

6-7 セイヴァリアント(愛知、渡辺竜也)

6-8 ヘリオス(JRA、武豊)

7-9 メルト(愛知、岡部誠)

7-10 ハディア(愛知、今井貴大)

8-11 シャマル(JRA、川須栄彦)

8-12 ペリエール(JRA、バウルジャン・ムルザバエフ)

 

◯JRA勢は優勢だが…

今年からかきつばた記念は、ハンデ戦からグレード別定戦に変わり、開催時期も初春に移動した。開催時期の移動で、短距離の交流ダート重賞への前哨戦の意味合いも持つようになり、上記にもある通りここから黒船賞・東京スプリント・かしわ記念・さきたま杯などの大レースに大きくつながる形になる。

まずはJpnIIIのサマーチャンピオンと兵庫ゴールドトロフィーを連勝しているサンライズホークを筆頭に挙げよう。いずれも右回りの競馬場であるため、ここも人気を集めること間違いなし。実力ならベテラン馬のヘリオスも負けられない。武蔵野ステークスと根岸ステークスは振るわなかったが、ここに照準を定め、再起を誓う。同じベテラン馬ラプタスは、今回本馬の主戦である幸英明騎手でなく、定年引退する松永昌博調教師の弟子にあたり、主に障害レースで活躍中の森一馬騎手が挑む。先日通算100勝目を小倉競馬場で達成しており、今回は恩返しのメモリアル勝利に向けて人馬とも再起を狙う。その他マイルで連勝中のスマイルウィ、再起の誓うペリエールやシャマル、佐賀記念では5着と奮闘したファルコンウイングなども見落とせない。

 

かきつばた記念(Jpn3) 出馬表 | 2024年2月29日 名古屋10R 地方競馬レース情報 - netkeiba.com

レース紹介|かきつばた記念 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

データ分析|かきつばた記念 2024年|ダートグレード競走特設サイト (keiba.go.jp)

出馬表|地方競馬情報サイト (keiba.go.jp)