次は、日曜日の重賞2つを取り上げたい。

 

◯京都記念(GII) ※2/11

京都競馬場の芝2200mで争われる4歳以上の重賞競走。WIN5対象レースの4つ目である。

 

京都記念の創設は1942年と古く、当初は京都競馬場の芝・外回り3500mで春と秋の2回実施していた伝統の一戦だ。その後、距離変更などもあって、1951年に秋の競走を3歳以上への出走に緩和、1984年に現行の春開催のみとなっている。

古馬が本レースを始動戦にすることもあるが、大阪杯のステップ競走対象となっていないので注意されたい。本年も阪神競馬場で行われるため、同じ距離・開催地の宝塚記念を狙う出走馬もいる。

 

なおこのレースの勝ち馬には、オーストラリアの海外GIレースであるコーフィールドカップへの優先出走権が与えられる。

データ分析から見るポイントをあげていこう。

 

◆基本は、前走が海外を含むGIレースだった出走馬が好成績を残しやすい。その中でも、国内GIの天皇賞秋・エリザベス女王杯・有馬記念・菊花賞など、秋のGIレースから本レースの参戦馬は、前回の成績が不振気味であっても巻き返しのチャンスはある。

◆4歳馬・5歳馬が強く、前年の宝塚記念や3歳時における牡馬クラシック・牝馬クラシックで好成績を残していた場合は、優秀な成績を残しやすい。

◆1番人気と6番人気が強い傾向がある。

◆JRAの重賞で連対経験が1回以上ある。因みに単勝6番人気以下であっても、そこの重賞で連対の実績があれば、穴馬でも軽視禁物。

 

◯少頭数だが…。

今年は12頭立てだが、一昨年の覇者かつ逃げ馬のアフリカンゴールドが大外枠に入っており、馬券内に入れば波乱を呼ぶ恐れもある。だが基本的には上位人気かつクラシック三冠レースで好走していた出走馬を見てみると、昨年の日本ダービー4着馬でチャレンジカップを勝利したベラジオオペラ、昨年の有馬記念は不振だったが、京都大賞典では強い勝ち方をみせたプラダリア、また昨年のオークス4着のラヴェルもいる。これらを中心に予想するといいだろう。

 

歴史・コース:京都記念 今週の注目レース JRA

データ分析:京都記念 今週の注目レース JRA

 

○共同通信杯(GIII)

東京競馬場の芝1800mで争われる3歳馬限定の重賞競走。WIN5対象レースの5つ目である。レース名はその名の通り、寄贈賞を提供している共同通信社からとっている。1969年に副題として「トキノミノル記念」がついているが、これは1951年に皐月賞・日本ダービーを制覇したものの、約2週間後に急死、幻の馬と言われ、東京競馬場にはその銅像が建てられている。

 

共同通信杯は1967年に創設され、当初は東京4歳ステークスという名前で芝1400mの距離だった。その後、1983年に共同通信杯4歳ステークスに改称され、2001年に馬の年齢表記改称に伴い、共同通信杯の名前で現在に至る。

同じ東京競馬場で、秋に行われる古馬の名物競走「毎日王冠」と同じ会場・距離で行われるが、3歳馬としては若駒ステークス・きさらぎ賞に次いで、春のクラシックレースにつながる競走であっても過言ではない。3年前の優勝馬エフフォーリアは、その後皐月賞制覇・日本ダービーでハナ差の2着と好走・秋の天皇賞制覇につながっているが、他にもミスターシービーやナリタブライアンもこのレースを制覇してクラシック3冠馬に輝いている。

 

今年も出生レースにつながる展開を見極めるため、以下のデータ分析から見るポイントをあげたい。

 

◆好走率が高いのは前走がホープフルステークス・京成杯を含むJRA重賞であるが、京都競馬場の芝1800mなど直線の長いコースからの参戦馬は、好走傾向にある。

◆キャリア4戦以下の成績は良好だが、それ以上の場合は成績不振にある。因みに新馬戦からの本レース直行は好走傾向にある点に注意したい。

◆1番人気が過去9年間で1回も勝ててないが、過度な波乱の予想は禁物。4番人気以内を中心に狙い、また3番人気が過去10年間で半分の5勝をあげている点に着目。(※昨年のファントムシーフ、一昨年のダノンベルーガなど)

◆前回の出走レースで3着以内、かつ上り最速タイムを出している。

 

◯内枠を狙おう!

東京競馬場の芝1800mは、3歳馬にとってこの後秋に行う毎日王冠と同じ距離のため、内枠かつ実力を残せば、毎日王冠で良好な成績を残しやすい。今年は10頭立てと例年より少ないが、新馬戦からの直行馬は2頭(ベラジオボンド、ジャスティンミラノ)いる。

まずは朝日杯フューチュリティステークス以来の参戦になるジャンタルマンタルだが、8枠に入っている点はちょっと気になるところだ。しかも今回は長距離輸送である点に、これを克服できるかがポイントになる。他にも同レース2着馬のエコロヴァルツ、ホープフルステークス5着馬のミスタージーティー、シンザン記念5着馬のショーマンフリートなど、侮れない存在だ。どうなる…?

 

歴史・コース:共同通信杯 今週の注目レース JRA

データ分析:共同通信杯 今週の注目レース JRA

 

今回のWIN5対象レースはこちら。

 

1-北山ステークス

2-バレンタインステークス

3-北九州短距離ステークス

4-京都記念

5-共同通信杯

WIN5対象レース | 2024年2月11日 レース情報(JRA) - netkeiba.com