今週から冬の小倉競馬場が始まり、中山競馬場・京都競馬場・小倉競馬場の3か所体制で実施される。

3か所とも重賞競走が控えている。

 

○愛知杯(GIII) ※1/13

今年は小倉競馬場の芝2000mで争われる4歳以上の牝馬限定・ハンデキャップ重賞競走となる。ハンデキャップ重賞競走の小倉大賞典・小倉記念と同距離・同舞台で行われる。

 

愛知杯自体の創設は1963年で、中京競馬場の中でも比較的古い部類のレースにあたる。レース名はその名の通り、中京競馬場のある愛知県からきており、2022年は県政150周年を迎えた。

当初は8月に砂コースで開催され、1970年に芝コースができた後はそちらに移動している。その後、2004年に古馬の牝馬限定競走として扱われ、開催時期の移動があったのち、2016年に年明けの開催となって今に至る。(2015年は同レース休止) なお創設以来、距離は2000mのままで変更はない。

 

ハンデキャップ競走ということもあり、2013年の同レースは12番人気・13番人気・14番人気の出走馬が3着内に入り込み、配当金が相当荒れたこともあり、比較的荒れやすい傾向もみられるので、過去8年のデータ分析から見るポイントをあげてみる。

 

◆前走で掲示板内に載った牝馬は、3着以内の好走率が高い。

◆前走の距離が2000m以上からの参戦馬は好走傾向にあるが、エリザベス女王杯・秋華賞からの参戦馬や中日新聞杯・その他芝2000mのリステッド・オープン特別クラスからの参戦馬は、格の関係を問わないので考慮していい。

◆4歳・5歳牝馬に好走傾向がある。

 

○難易度の高い牝馬限定のハンデ重賞

このレースの好走馬として、2019年に同レース2着だったノームコアがその後のヴィクトリアマイルを制覇、2021年の勝ち馬マジックキャッスル・2着馬ランブリングアレーがいずれもヴィクトリアマイルで3着以内に入っている。春の大一番ヴィクトリアマイルの他に、中距離の古馬GIレースである大阪杯、海外GIのドバイターフなども視野に入る。

今回出走する14頭のうち、軽ハンデは大外枠のテリオスマナで49キロの負担重量、トップハンデは55キロのウインピクシス・コスタボニータである。その差の6キロはどう影響出るのか?因みにテリオスマナは2勝馬であるが、この2勝はいずれも小倉競馬場で勝利しているものという点では注意したい。またオークス以来の重賞挑戦になるミッキーゴージャスも、オークスは惨敗したが、他は西海賞を含めて掲示板内を残している。安定感を狙うのであれば筆頭候補になってもおかしくはない。小倉巧者なら、昨年・一昨年の博多ステークスで3着の成績を残しているタガノパッションも推奨したい1頭だ。

 

歴史・コース:愛知杯 今週の注目レース JRA

データ分析:愛知杯 今週の注目レース JRA

 

○日経新春杯(GII) ※1/14

京都競馬場の芝2400mで争われる4歳以上のハンデキャップ重賞競走。14日のWIN5対象レースの4つ目にあたる。前年の京都大賞典と同じ舞台・距離で実施される。日本経済新聞社が寄贈賞を提供している。(※なお日本経済新聞社は、3月に中山競馬場で行われる日経賞も寄贈賞を提供している。)

 

創設は1954年の「日本経済新春杯」からで、京都競馬場の芝2400mで実施されていた。1979年に現行レース名へ、1987年に2200mへ短縮したのち、2400mへ戻っている。

 

前日の愛知杯と同じハンデキャップ競走ということもあり、荒れやすい傾向にあるので、以下のデータ分析から見るポイントを抑えておこう。

 

◆キャリア21戦以内の方が好走傾向にある。

◆前走で9着以下に敗れていた場合は、巻き返しが期待しづらい傾向にある。

◆前年以降の東京競馬場・中山競馬場・京都競馬場・阪神競馬場において、GIレースを含む出走したレースで2着以内の経験があると有利。因みに前年までの中京競馬場実施分も含まれるので、もしそこにおいても2着以内の実績があれば優秀。

◆前走の距離が2000m以上の方が好走しやすいが、そうでない場合でも馬体重500キロ以上の出走馬は軽視禁物。

 

○伝統のハンデ重賞

中山金杯・京都金杯と同じように、年明けの伝統的なレースの1つのハンデ重賞が日経新春杯だ。4歳馬が好成績を残しやすい点から、神戸新聞杯の1着馬サトノグランツと2着馬サヴォーナの2頭は抑えておきたい。またハンデ重賞の目黒記念2着馬のディアスティマ、昨年のダービー3着馬ハーツコンチェルトなども注目だ。

 

歴史・コース:日経新春杯 今週の注目レース JRA

データ分析:日経新春杯 今週の注目レース JRA

 

○京成杯(GIII) ※1/14

中山競馬場の芝・内回りコース2000mで争われる3歳馬限定の重賞競走。14日のWIN5対象レースの5つ目である。競走名はその名の通り、寄贈賞を受けている京成電鉄からとっているが、京成電鉄はこのほかにも、地方競馬で春のマイラー戦「京成盃グランドマイラーズ」、またJRAでは初秋に「京成杯オータムハンデキャップ」もあり、こちらも寄贈賞を受けている。

 

昨年末開催のホープフルステークスと同じく、GIレースの皐月賞と同じ距離・舞台で行われることから、3歳馬にとって重要なレースともいえる。但し、1961年創設当初は中山競馬場の芝1600mで行われ、東京競馬場の開催もあった年があるものの、1999年に現行体制となる。

 

昨年の覇者ソールオリエンスは、そのまま皐月賞へ直行し勝利をあげたが、頭数による変動があるものの概ね堅く決まりやすい傾向がある。データ分析から見るポイントを挙げておこう。

 

◆前走で3着以内に好走。

◆新馬戦勝ち及び初勝利が2戦目の場合は、好走傾向にある。

◆GIレースを除いた一般レースで、6着以下の経験があると成績不振傾向にある。

◆ここ数年は関東馬が連勝中。さらに過去10年間で4勝しているので、東京競馬場・中山競馬場の新馬戦から本レースへの出走馬がいれば注目したい。

 

○クラシック戦線への登竜門

今年の京成杯は15頭立てで、うち関西馬は4頭だ。新馬戦勝ちから本レース直行は、バードウォッチャー・ニシノフィアンス・グローリーアテインの3頭。特にバードウォッチャーは、上り3ハロンタイムは33.5を出しているので、末脚狙いなら筆頭候補ともいえよう。また百日草特別で上り3ハロンタイム33.2秒を出しているアーバンシックも注目だ。

 

歴史・コース:京成杯 今週の注目レース JRA

データ分析:京成杯 今週の注目レース JRA

 

今回のWIN5はこちら。

1-雅ステークス

2-ジャニュアリーステークス

3-門司ステークス

4-日経新春杯

5-京成杯

WIN5対象レース | 2024年1月14日 レース情報(JRA) - netkeiba.com