今週は、東京競馬場・京都競馬場の2か所開催で、いずれも年内最終開催日である。重賞レースは京都競馬場がどちらも、東京競馬場は日曜日にジャパンカップがある。

ここでは、土日にやる京都競馬場の重賞レースを見ていこう。

 

○京都2歳ステークス(GIII) ※11/25

京都競馬場の芝・内回りコース2000mで争われる2歳馬限定の重賞競走。ラジオnikkeiが寄贈賞を提供しており、「ラジオnikkei杯京都2歳ステークス」と表記されることがある。

 

京都2歳ステークスの歴史は古く、1985年にオープン特別クラスの「京都3歳ステークス」のレース名で創設されたのが始まりとされる。当初は1600mの距離であったが、1990年に1800m、2002年に2000mとされた。2014年にGIIIへ格付けされ、また「ラジオNIKKEI杯」の名称も付いた。

年内最終GI競走のホープフルステークス、また年明け以降のクラシック競走につながる重要なレースでもあり、本レースの主な勝ち馬は、シャダイカグラ、ナリタブライアン、オースミブライト、ヴィクトワールピサ、マーベラスカイザー、エピファネイアなどがいる。以下のデータ分析から見るポイントをあげたい。

 

◆上位人気は信頼していいが、ここ数年は1番人気が馬券外に敗れる波乱があることに注意。

◆萩ステークスなどの芝1800mないし2000mで勝ち鞍経験がある。

◆勝ち鞍の所属騎手が美浦だと馬券内に絡みやすいが、短期免許の外人騎手も侮れない。栗東所属騎手の場合、前回と同じ騎手の方が勝ちやすい。

 

○ホープフルステークス以降のレースを占う

昨年本レースに出たトップナイフは、萩ステークスからここを経て、ホープフルステークス2着に入った。因みに今年は萩ステークスからの参戦馬が不在だが、札幌2歳ステークス2・3着馬のパワーホールとギャンブルルーム、アイビーステークス2着馬のホウオウプロザンゲを中心に、シンエンペラーなどを組み立てるといいだろう。

 

 

 

 
 

 

 

 

 
 
○京阪杯(GIII) ※11/26
京都競馬場の芝1200mで争われる重賞競走。レース名は、寄贈賞を提供している京阪電気鉄道からとっている。ジャパンカップ開催当日の後に行われる最終12レース目であるが、WIN5対象レースではないことに注意したい。
 
京阪杯の歴史は、1956年の京都特別まで遡る。当時は秋季開催のハンデキャップ、芝・外回りコース2200mとなっていた。1961年に京阪電気鉄道が寄贈賞を提供する形で、現行レース名に改称された。距離や開催時期はその後いくつか変動があったが、2006年にスプリント重賞となり、1200mの距離に変わった。主な勝ち馬は、カツラギエース、ダンツシアトル、ダンスパートナー、ロードカナロア、ハクサンムーン、ネロがいる。
 
ジャパンカップは近年波乱が出づらいが、この京阪杯は短距離重賞となってから波乱傾向にある。以下のデータ分析からみるポイントをあげたい。
 
◆キーンランドカップ、スプリンターズステークス、スワンステークスからの重賞参戦組が好走傾向にあるが、人気に応えられなかったケースがあるので注意。スプリンターズステークス参戦馬は、2桁順位の巻き返しがあり得るので軽視禁物。(逆にスプリンターズステークス5着以内だと成績不振になりやすい。)
◆2桁人気は好走傾向にある。特に10~12番人気がいた場合は注意。
◆ノーザンダンサー系の種牡馬における成績が良好。
◆前走から騎手乗り代わりの方が勝ちやすい傾向にある。乗り代わりの場合は、和田竜二や秋山真一郎などの栗東所属のベテラン騎手がいれば強い。(なお和田竜二騎手は、当日ジャパンカップでディープボンドへの騎乗があるため、京阪杯は出ない点に注意。)
 
○狙え、高額万馬券!
近年では、2021年に10番人気のエイティーンガールが、2020年はフィアーノロマーノが勝利し、どちらも波乱を呼んだ。エイティーンガールは、2019年のファイナルステークスで、フィアーノロマーノは2018年のファイナルステークスで勝った経験がある。因みにファイナルステークス経験組からは、函館スプリントステークス2着の実績馬で2021ファイナルステークス2着のジュビリーヘッドが、昨年のファイナルステークス勝ち馬エイシンスポッター、2021と2022のファイナルステークスにも出た穴馬グレイトゲイナーが出走する。これらを中心に、本年の葵ステークス覇者モズメイメイ、高松宮記念3着のトゥラヴェスーラ、キーンランドカップ3着馬のトウシンマカオなど、重賞に出た経験馬を組み立てよう。