こんばんは。
都心では、クリスマスイブ・クリスマス当日の2日間はともに晴天に恵まれ、どこも人とライトアップで賑わっていました。明日からは街やお店が年末年始モードになりますが、毎年ながらこの切替えの速さには驚かされます(苦笑)。

さて、ロシア旅行記はもう第8回になりますが、まだ全日程の半分を過ぎたあたりです。今回も引き続き、サンクトペテルブルクの見所を紹介していきますので、のんびりご覧ください。


11月24日(月曜日) サンクトペテルブルク⑤

4日目に入り、そろそろロシアにも慣れてきた頃ですが、そういった時こそ一番スリに遭う危険性が高いので、改めて注意が必要です。

そして、この日の午前中は、サンクトペテルブルクの中心、かつての帝都のメインストリートであるネフスキー大通りを散策しました。
 

 
その前に、ホテル近くのマクドナルドとケンタッキーです。どうでもいいですが、ロシアではこの他にバーガーキング・サブウェイの4チェーンをよく見かけました。(特に後者2つ。)
 

 
市内の中心部に向かうモスコフスキー通りに面した、ポビェディ公園入口と修道院の様子です。


前回触れたレニングラード包囲戦の際には、墓地の不足のため市内の公園に死者をいったん埋葬したり、修道院の庭園で野菜を栽培したりしていたそうで、戦争の悲惨さをまじまじと感じさせられます…。
 

 
運河沿いの美しい橋と街並みです。19世紀前半まで市内の運河にこういった立派な橋は存在せず、春から秋は仮設の浮き橋を作り、冬は凍った運河の上を歩いて渡っていたそうです。

都市防衛上の観点から、国や街の境に橋を作らず渡し船にしていた、という話は日本でもよく聞きますが、凍った運河の上を渡れるのはさすがロシアですね。

 

 
そして午前の目的地、ネフスキー大通りに入っていきます。
 

 
高級食料品店のエリセーエフスキーと市内最高峰のグランドホテル・ヨーロッパです。
セレブ感漂う外装には、憧れを感じずにいられません…。

ここからは、約1時間半の自由散策です。
 

 
4車線の大通り沿いの、高級デパート(1枚目右手)や美しい時計台(2枚目)です。
 

 
歴史を感じる立派な建物ですが、中に入っているのはチェーンのカフェやブランドショップだったりします。本当に贅沢…。
 

  
大通りを東西に横切る、運河や並木の連なる街並みも美しかったです。

 

2枚目は、この日の午後に訪れた血の上の教会の遠景です。…定番ネタですが、の上の教会ではありません(不謹慎)。
 

 
このピンク色の立派な建物は、18世紀中ごろに建てられた、ロマノフ朝屈指の大貴族ストロガノフ家の邸宅(ストロガノフ宮殿)です。


ロシア料理のビーフストロガノフの語源となったとの説もあるストロガノフ家の繁栄を偲ばせるこの宮殿は、現在ロシア芸術の殿堂・ロシア美術館の分館として一般公開されているそうです。
 

   
特に観光名所になっていない建物も、それぞれ趣と歴史を感じる素晴らしい外観です。


ネフスキー大通りは、どこを見ても帝政時代を偲ばせる全体的な華やかさと個々の特色が両立した、多様な美しさを誇っていました。
 

 
ネフスキー通りを北上した突き当たりには、ロシア帝国の栄華を象徴するエルミタージュ美術館が見えてきました。

もう少し近づくと、
 

  
エメラルドグリーンの壁に白亜の柱、そして華やかな装飾群の美しさに、心から圧巻されました。以前、壁の色を建設当初のピンク色に塗り替える計画がありましたが、反対論が根強く議論は先送りになっているそうです。

個人的には、現在の緑の方がエルミタージュの語源の「隠れ家」らしくて好きですが、ストロガノフ宮殿のような色のエルミタージュ美術館も見てみたい気がしますね。

 

  
エルミタージュ美術館の前には宮殿広場が広がっていて、その中央にある19世紀前半に建てられたアレクサンドルの円柱と美術館が美しく調和しています。

また、美術館の反対側には黄色の壁が特徴的な旧参謀本部があり、美術館・宮殿広場・円柱と相まって芸術的な景観を成しています。
 

  
ネフスキー大通りの起点となるエルミタージュ美術館近くの交差点で左折からは、クリーム色の壁と金の尖塔が特徴的な旧海軍省や、午後訪れるイサーク大聖堂を見ることができます。

この辺りでは軍関係者をパラパラ見かけたので、写真を撮る際にはちょっと注意した方がいいかもしれません。

時間の都合上、ここで折り返してネフスキー大通りを下っていきます。
 

 
ネフスキー大通りでは、サブウェイやバーガーキングがこんな歴史感ある建物に入っているのが凄いと思います。
 

  
 
同じ大通りでも反対側からの眺めはまた違った印象で、見ていて楽しかったです。
 

  
大通り散策で最後に立ち寄ったのが、この大通りに面したカザン大聖堂です。

19世紀前半、ロシアがナポレオン戦争で勝利したことを記念して建てられたこの大聖堂は、古代の神殿のような荘厳かつ雄大な外観を誇っており、賑やかな大通りの中でここだけが厳かで落ち着いた雰囲気を醸し出していました。


ロシアでは祖国戦争と呼ばれるナポレオン戦争の勝利は、ロシア人の誇りとされており、戦争の英雄であるクトゥーゾフ元帥が埋葬されているそうです。
 

 
大聖堂の内部は、美しい装飾と宗教画で彩られていますが、残念ながら写真撮影禁止となっておりますので、興味がある方は現地でお楽しみください(投げ槍)。


以上でネフスキー大通り散策は終わりとなりますが、(氷点下で寒いことを除いて)歩きながら1つ1つの建物を見るだけで楽しめる、魅力いっぱいの通りでした。


時間があれば、通り沿いのカフェやお店で買物なども満喫したかったのですが、それは次回の旅行にとっておきます(残念)。

今回はここまでとして、次回は昼食と市内車窓見学、そしてサンクトペテルブルクを代表する2つの教会をご紹介いたします。
ではでは。