松
澪標(みおつくし)は、源氏が28歳の
初冬から29歳の冬までの、内大臣の頃
のお話です。
明石から京の都に戻った源氏は復権し、
源氏一門に再び権勢が戻ってきました。
源氏が京の都に戻る前に明石の君を
訪ねたとき、懐妊を知りますが、
明石の君は源氏の開運を喜び、
こころよく見送りました。
源氏は「きっと迎えに来るから」と
約束を交わし、京の都に戻ります。
都に戻り、3年ぶりに会った紫の上は、
一段と美しくなっていました。
源氏は明石の君のことを紫の上に
何と話そうかと思うのでしたが、
なかなか話すことができませんでした。
翌春に明石の君に姫君が誕生し、
紫の上にも、ついにうち明けました。
さて、子どもを授からなかった紫の上
の心境は??
源氏は大阪の住吉にある住吉大社を
詣でます。
それは、亡き父親の桐壺帝が夢枕に立って
海の神様を祭る住吉詣でをすすめたから
です。
住吉は松の名所として知られています。