蟻地獄の先(世界の旅~ラオス・ビエンチャン編~)第12話 | ちびタンクのひとりごと

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大好きな旅のこと、心理学・スピリチュアル・ヨーガのこと、日々の気づきなどをつぶやいています♪

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荷物を手元で確認できた私は,やっと心を落ち着かせ,

既に残り少なくなったマッサージを楽しんだ。



トータル1時間ほどのマッサージはほどなく終わり,

さっさと着替えを済ませロビーに降りる。



しかし,彼女の姿はなかった。



待ちくたびれて,どこかに行ってしまったのだろうか?


海外での口約束ではよくあること。

特に不審だとは感じなかった。


しかし,こんな状況の場合・・・


やはり何か犯罪に関係する?


でも,大切なものはすべて手元にある・・・。




思考をぐるぐると駆け巡らせながら,ホテルを出る。


すると,


「はーい!」


と,向こうから手を振っている彼女が見えた。


「カモン!カモン!」



彼女自身もこちらに向かいながら,私を呼び寄せた。



渦巻いていた思考はまたまたあっさり遠のいて,

私は彼女に駆け寄った。



「よかった~。

待ってもこないから,行き違いになってしまったかと思っていたの。

あの店で従兄弟とディナーをしようと入ったのよ。

行きましょう」


私は彼女について,店に入った。


その店は,世界的に有名なピザのチェーン店。

ラオスでは決して安い店ではない。


店では,彼が人気のないテラスの4人席を取っていた。


「おー,会えたんだね。よかった。

さあ,座って座って。荷物を置いて,くつろいで。

お腹すいたでしょ。なんでも食べて。」


私は二人の笑顔にほっとして,

なんだかこれまで,あれやこれや思案したことがばからしくなった。


急にお腹がすいてきて,

遠慮なくカルツオーネを注文した。


その時,この後の24時間,

なにものどを通らなくなることに,

私は全く気付いていなかったのだ。


---続く---